研究課題/領域番号 |
17103001
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
長谷川 晃 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (90164813)
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研究分担者 |
松村 良之 千葉大学, 法経学部, 教授 (80091502)
今井 弘道 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (00093188)
鈴木 賢 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (80226505)
田口 正樹 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (20206931)
林田 清明 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (50145356)
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キーワード | クレオール / 法形成 / 主体性 / 動態論 / グローバリーゼーション / 法と文学 / 権利 / 市民社会 |
研究概要 |
平成19年度は<法のクレオール>の中間モデル構築に向けて、多次元的分析を深化させ、文化のクレオールと主体的法形成における各問題次元間の相互関連を探った。価値的および行為的次元においては、法体系の拮抗における価値衝突のパタンや権利概念に関わるヨーロッパ語系と東南アジア語系との相違に係る検討を行った。思想=制度的次元においては、東アジアにおける市民的法治観念に基づく司法的法形成の可能性や現代中国における所有権概念の受容と中国的変容の位相などの検討、中世後期ドイツの大学史研究による学識法曹の活動の特色や西洋中世普通法と個別法の相互関係に係る封建法の諸例、EU法と国際法の二層にわたる法の相互浸透への法主体の関わり方などの検討、アメリカ・モデルによる法制度改革の社会的文脈やアメリカの憲法解釈理論におけるトランスナショナルなソースの利用の議論などの検討、そして日本の近代化において市場観念がもたらした法的変化と社会生活レベルでの浸透と反発や中国の手引書や裁判小説の翻訳・翻案を通じて成立した近世日本の裁判話集を手掛りとした裁判観とその変容の検討などを行った。これらの成果は北大法学論集58巻3および4号において公表された。その他に、国内外の関連研究者を招聘した研究会を6回、研究分担者による協同検討会を2回開いて、問題関心の精錬に努めた。また前年度に続いて、共同講義、アーカイブの構築、インタビューなども行い、次年度の活動につなげることとなった。なお、今年度はプロジェクトの中間評価を受け、Aの判定を得た。
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