研究分担者 |
土居 守 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (00242090)
川良 公明 東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (50292834)
田中 培生 東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (70188340)
河野 孝太郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (80321587)
小林 尚人 東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (50280566)
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研究概要 |
銀河における物質循環の基本過程(星-星間ガスのサイクル)を明らかにすることは,銀河の起源を考える上で極めて重要である。ダストによる吸収を受けにくいPaα輝線(1.87ミクロン)を「電離ガス」のプローブとすることができるならば,ダストに埋もれた銀河面中の電離ガスの分布を銀河スケールで正確に描き出すことが可能となる。Paα輝線を観測するには超5000m級の高地に望遠鏡を設置しなければならない。本研究では,チリ大学と共同して,サーベイに適した口径1mの望遠鏡をチリ共和国アンデス高原のチャナントール山頂(標高5600m)に設置し,独自の赤外線カメラをとりつけ銀河面のPaαサーベイを行なう。こうして明らかになった銀河内の電離ガスの大域的構造に基づいて,銀河における星-ガス循環過程を定量的にモデル化することが本研究の目的である。 平成19年度は主として以下の作業を行った。 1望遠鏡機械系の製作を行った。 2赤外線カメラの組み立ておよび国内試験観測を行った。 3環境モニター用遠隔温度測定装置やデータ記録媒体の整備を行った。 4望遠鏡設置の許可をチリ当局から得た。 5Paα輝線の観測計画(観測天体,観測方法等)の具体的検討を開始した。 6Paαサーベイ観測を支援するための予備研究(観測,理論)を行った。
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