研究課題/領域番号 |
17104003
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岸本 忠史 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90134808)
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研究分担者 |
小川 泉 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教 (20294142)
味村 周平 大阪大学, 核物理研究センター, 准教授 (10273575)
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キーワード | ニュートリノ / 二重ベータ崩壊 / マヨナラ質量 / 粒子数非保存 / 極低バックグラウンド / シンチレーション光 / 地下実験室 / 同位体濃縮 |
研究概要 |
本研究計画で推進している2重ベーダ崩壊の検証は、レプトン数の破れの検証を意味し、宇宙がなぜ物質だけの世界になっているかを物理法則で説明するとき最も重要な実験になる。本研究ではCaF_2シンチレーターを中心検出器とするCANDLES検出器を用いて^<48>Caの2重ベーダ崩壊の研究を進めている。本年度に以下の事項を行った。 1.理学研究科付属原子核実験施設内にタンクを設置し、昨年までに製作した結晶・PMT・液体シンチレーター容器を全てインストールして動作テストに入った。尚結晶は56個を用いている。 2.初期不良の問題が幾つか出たが、解決した。 3.地上での実際の測定を始めた。 4.トリガー条件をFPGAを用いた回路で最適化した。更に研究は必要であるが、基本的な条件を押さえること出来た。 5.バックグランドの原因をほぼ特定した。但し、一部更に研究が必要な部分が残されている。 6.新しく掘削された実験室Dの工事完了に伴い、東京大学宇宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設内での実験室整備に関し、SUSタンクを運搬、設置作業を完了。『安全衛生関連設備も含め』大阪大学2重ベータ崩壊実験室としての整備を行った。 7.同位体濃縮についてクラウン・エーテルを用いる方法の研究を東工大の研究グループと協力して進め、濃縮か確実に出来る様になった。但し、現在得られている分離係数は大量生産にたいしてはもう少し研究が必要である。
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