研究課題/領域番号 |
17105001
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松本 吉泰 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70181790)
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研究分担者 |
渡邊 一也 京都大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (30300718)
中井 郁代 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教 (30446257)
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キーワード | 和周波発生 / 走査プローブ顕微鏡 / 超高速過程 / 表面化学 / 触媒・化学プロセス / イメージング / 表面・界面物性 / 非線形分光 |
研究概要 |
本年度は、主に以下の点について研究を実施した。 1. 一次元化合物の反応の解析、シミュレーションの精緻化: Ag(110)酸化表面でのCO酸化反応において第一原理計算とモンテカルロ法によるAgO擬一次元鎖の構造熱揺らぎに関する計算を行った。第一原理計算で見積もったAgOユニット間の相互作用エネルギーを用いたモンテカルロシミュレーションの結果は実験結果と定性的には良い一致を示すことを明らかになった。 2. パターン化された金属基板におけるプラズモン励起と和周波発生増強メカニズムの解明: 和周波分光法と光学顕微鏡と組合せることにより試作したSFG顕微鏡を用いて、メッシュ状の規則正しいパターンを持った金属試料表面におけるSFG強度を入射角、波長の関数として測定した。その結果、表面プラズモンポラリトンとの結合のためと思われるSFG強度の増強を確認した。 3. 有機半導体/シリコン、および金電極界面におけるキャリアー分布と電荷輸送ダイナミックス: ペンタセンを用いた有機電界効果トランジスタにおける半導体・ゲート電極界面におけるSFG像を赤外波長、ゲート電圧の関数として測定した。その結果、SFG信号は注入された電荷により強く増強され、これを利用してSFG像からこの界面における電荷分布を見積もることに成功した。
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