研究課題/領域番号 |
17105006
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮下 徳治 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (40124630)
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研究分担者 |
三ツ石 方也 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教授 (70333903)
三箇山 毅 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (50327318)
松井 淳 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (50361184)
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キーワード | 高分子ナノシート / 銅配線 / プラズモン共鳴 / ハイブリッドナノ材料 / ナノ接着剤 |
研究概要 |
本研究は、高分子ナノシートを基盤として、様々なナノ材料を集積組織化することで新規なハイブリッドナノ組織体の構築とそのナノデバイスへの応用を目的とする。本年度は主に有機無機ハイブリッド材料の構築とそのデバイスへの応用について検討を行った。 1.高分子ナノシートによる金属ナノ粒子の配列と自己支持性ハイブリッド高分子ナノシートの構築 カチオン性高分子ナノシート、p(DDA/VPy)を用い、クエン酸還元法で作製したアニオン性金ナノ粒子を単粒子で配列させることに成功した。続いて光架橋性高分子ナノシート、p(DDA/M)を用い、この金ナノ粒子単粒子層とのハイブリッドナノ組織体をLangmuir-Blodgett法により作製した。得られた膜への光照射を行い、基板から取り除くことにより、厚さ約30nmの自己支持性ハイブリッド高分子ナノシートの作製に成功した。自己支持性ハイブリッド高分子ナノシートによりTEMグリッドの空隙を覆い、圧力を加えたところ変形し、また圧力を取り除くと元に戻る可逆性を示した。マイクロ流体デバイスにおけるバルブへの応用が期待できる。 2.高分子ナノシートをナノ接着層としたポリイミド上への銅マイクロ配線の構築 光硬化ナノ接着剤としてp(DDA/M)をポリイミド上へ積層し光硬化させた。続いてメッキ触媒を吸着する層として、p(DDA/VPy)を用い触媒の吸着、無電解メッキにより銅をポリイミド上に析出させた。得られた銅メッキは高分子ナノシート接着剤により強固にポリイミド上に接着させることが可能であった。またフォトパターニングによりμmオーダーの銅配線の構築にも成功した。
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