研究課題/領域番号 |
17106013
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
藤田 隆明 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究主幹 (70354602)
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研究分担者 |
神谷 健作 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究職 (60360426)
小島 有志 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 任期付研究員 (50446449)
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キーワード | 磁場核融合 / プラズマ閉じ込め / Hモード / 境界輸送障壁 / 診断用リチウムビーム / ゼーマン偏光分光 / ELM |
研究概要 |
本研究では、診断用リチウムビームを用いたゼーマン偏光分光システムを開発し、JT-60の閉じ込め改善モード(Hモード)の境界輸送障壁形成部の詳細な密度分布および電流分布を測定し境界輸送障壁の構造を明らかにすることを目的とする。最終年度となる平成20年度には以下の成果を得た。 1.ゼーマン偏光測定部の調整 1放電中にリチウムビームの加速電圧をスキャンすることにより、ビーム発光のドップラーシフトを変化させてエタロンの中心波長位置のずれを決定する新しい較正・調整手法を考案し、全測定点のエタロンの波長を調整した。 2.周辺密度分布の高空間・時間分解能計測 JT-60で初めて周辺密度分布を高空間(1cm)・高時間(0.5ms)分解能にて計測し、HモードプラズマにおけるELMによる輸送障壁崩壊現象の観測に成功し、大振幅(type I)ELMによる崩壊後の境界輸送障壁密度の回復時間が10ms程度で電子温度の回復時間(約20ms)より短いこと、発生周波数が高い小振幅(grassy)ELMにおける境界輸送障壁密度の崩壊割合および崩壊領域が大振幅ELMの揚合よりも小さいことなどを明らかにした。 3.周辺電流分布の高空間分解能計測 高三解角度配位で小振幅ELMを有するHモードにおいてデータを取得した。低加熱パワーで輸送障壁のないLモードで磁場の仰角の計測値の較正係数を求め、境界輸送障壁領域にブートストラップ電流に起因する電流ピークが存在することを明らかにした。
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