研究概要 |
α-Klotho、β-Klotho、FGF19 subfamilyによる生体恒常性維持機構の全体像を解明する為に、α-Klotho、β-KlothoとFGF19,FGF21,FGF23、FGF受容体との結合、リン酸化カスケード、ターゲット遺伝子の発現を解析、Klotho family、FGF19 subfamilyのフィードバック作用の検討を行い、α-Klotho、FGF23、1,25(OH)2D,PTHから成る電解質代謝の全体像、β-Klotho、FGF19、胆汁酸からなるコレステロール/胆汁酸代謝の全体像を明らかにした。α-KlothoとFGF23をモデルに結合様式を解析し、糖鎖配列をα-Klothoが認識し、FGF23/α-Klotho/FGFR1複合体が形成され、FGF23シグナルが伝達されることを明らかにした。 β-Klothoに対するモノクローナル抗体を分離し、免疫沈降、質量分析によりβ-Klotho結合タンパクの候補をリストした。一方、脂肪細胞の初代培養システムによりβ-Klothoの機能を解析するシステムを立ち上げた。α-Klotho、β-Klotho、WTの尿、血液、糞等のメタボローム解析、肝臓、脂肪等のトランスクリプトーム解析を行った。メタボーローム解析からはノックアウトで顕著に低下する分子を同定した。 これらの成果を基盤に、それぞれのステップの分子メカニズムの解明、α-Klotho,β-Klothoの機能制御に関連する新たな分子の同定、電解質、コレステロール/胆汁酸代謝、糖代謝を制御する新たな分子機構の解析へと展開している。
|