研究課題/領域番号 |
17109007
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小泉 昭夫 京都大学, 医学研究科, 教授 (50124574)
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研究分担者 |
橋本 信夫 京都大学, 医学研究科, 教授 (40135570)
野崎 和彦 京都大学, 医学研究科, 助教授 (90252452)
豊國 伸哉 京都大学, 医学研究科, 助教授 (90252460)
井上 佳代子 京都大学, 医学研究科, 講師 (30402829)
豊島 めぐみ 京都大学, 医学研究科, 助手 (80423052)
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キーワード | 脳動脈瘤 / もやもや病 / 脳動静脈奇形 / 遺伝解析 |
研究概要 |
我々は、遺伝的負荷のとして家族性脳動脈瘤、家族性もやもや病および家族性の脳動静脈奇形(AVM)について昨年に引き続き検討した。 1)家族性脳動脈瘤に関する研究:3世代にわたり罹患の証明できる9家系に常染色体優性遺伝形式を仮定し連鎖解析を行なった。その結果19q13.3-19q13.4に、LOD=4.10(HLOD=4.10)連鎖領域を確認した。この領域は、我々が既に報告した領域と一致する。今後、この領域を候補とし候補遺伝子の解析を進める。また、平成18年度には、平成13年に登録した69名の追跡を行い、そのうちSAH発症者を除く46名(未破裂脳動脈瘤5名、前回に脳動脈瘤なし41名)に呼びかけたところ、新規参加者7名と、不参加の6名を除く40名がMRAに参加した。前回なしの36名のうち2名に新たに脳動脈瘤が見出された。今後も引き続き追跡を続ける予定である。 2)家族性もやもや病:15家系を用いて、affected-member-onlyによるパラメトリック解析を行ったところ、有意な連鎖領域は1領域(LOD>3.6)のみであり、17q25に、LOD Score8.08の強い連鎖領域を認めた。この領域には90遺伝子が存在し、pseudogeneおよびhypothetical geneを除いた62の遺伝子について解析を進めている。 3)家族性AVM:家族性AVM6家系およびAVMの高発性地域である岐阜県内のT市で症例26例および対照30例の協力を得て行なった。またこの地域から、2組のdiscordant identical twinsが参加した。家系を用いた連鎖の候補領域(p<0.05)と多発地域での相関研究での候補領域(p<5X10-6)の重なりは認められなかった。また、discordant identical twinsの2組を50Kの高密度SNPsでタイピングしたところ、配列の欠失、重複などは認められなかった。
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