研究分担者 |
西浦 敬信 立命館大学, 情報理工学部, 准教授 (70343275)
木村 朝子 立命館大学, 総合理工学研究機構, 客員教授 (20324832)
柴田 史久 立命館大学, 情報理工学部, 准教授 (80314425)
大島 登志一 立命館大学, 映像学部, 教授 (40434708)
天目 隆平 立命館大学, 総合理工学研究機構, 特別研究員 (30434715)
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研究概要 |
現実世界と仮想世界を実時間で融合・表示する「複合現実感(Mixed Reality;MR)」は,近年急速な進歩を遂げているが,これまでの取り組みは視覚的な融合だけに留まっていた.新しい情報提示法としてさらに発展させるために,本研究では,「視覚」に「聴覚」「触覚」も加えた「三感融合型」の複合現実感を考える.本研究では,以下の3点に焦点を当てたMR空間構成法を研究し,具体的に稼動するシステムで実証する. (1)現実世界で発した音刺激がMR空間に及ぼす影響とその精度 (2)現実空間に重畳される仮想オブジェクトのCG像と音像の幾何学的整合性 (3)触知できる実物体に仮想映像を重畳表示した場合の視覚・触覚の補完機能. 19年度は,以下の4つの研究項目に分けて課題の考察を進めた. (a)現実世界で発した音イベントの検出とMR空間に及ぼす影響の解析 前年度までに行った音イベントの検出処理をさらに推し進め,音源の識別や音量,音の連続再生時間をMR空間への入力として利用する方法について検討した。 (b)現実空間に重畳される仮想オブジェクトのCG像と音像の幾何学的整合性 視聴覚併用型複合現実空間での仮想物体による実音の反射と遮音を実現した. (c)触知できる実物体に仮想映像を重畳表示した場合の視覚・触覚の補完機構 前年度に引き続き,同じ形状で表面粗さの異なる硬化樹脂製のオブジェクトに対して,粗さの異なるテクスチャのCG映像を重畳し,触覚が視覚に誘導されるか,またオブジェクトへの触れ方によってその結果が変わるか実験した. (d)上記を確認・検証するための複合現実感実験システムの整備 前年度までに構築した視聴覚併用複合現実感システムをUIST2007,ISMAR2007で展示発表し好評を得た.その後,同システムに(a)(b)の機能を追加している.
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