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2008 年度 実績報告書

優性遺伝病発症モデルマウスを用いた遺伝要因と環境要因の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17200028
研究機関熊本大学

研究代表者

山村 研一  熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (90115197)

キーワードトランスサイレチン / アミロイドポリニューロパチー / 相同組換え / ES細胞 / ヒト化マウス / ノックアウトマウス / 可変型相同組換え
研究概要

ヒト変異TTR遺伝子を導入したマウスを用いて、マイロイド沈着に及ぼす環境要因を解析した。そのため、SPF(Specific pathogen free)環境とコンベンショナル(CV)環境において、マウスを飼育した。CV環境では、アミロイドが沈着するが、SPF環境ではまったくアミロイドが沈着しないことを見出した。ついで、CV環境下にての飼育期間が長ければ、それだけアミロイド沈着が増加することを明らかにした。昨年度までに、可変型相同組換え法を用いて、第1段階でマウストランスサイレチン(mTtr)遺伝子を完全破壊し、第2段階でヒトTtr遺伝子を置換し、ヒトのTtrのみが発現するマウスの作製に成功している。これのマウス系統の交配により、mTtr遺伝子完全破壊マウス(-/-)、野生型ヒトTTR cDNA(Val30)を-つ持つマウス (+/Val30),変異TTRを-つ持つマウス(+/Met30)それぞれのホモマウス(Val30/Val30,Met30/Met30)とヘテロマウス(Va130/Met30)を樹立している。これらのマウスを用いて詳細な解析を行った。(-/-)マウスでは、mTtr遺伝子のmRNAも血清のmTTRも検出されない。(+/Val30)と(Val30/Val30)における発現を比較したところ、肝臓でのVa130mRNAおよびVa130タンパクの発現は、Val30の遺伝子量に比例していたが、血清中のVal30を測定したところ、(Val30/Val30)のほうが、低いことが分かった。この原因を追究したところ、分泌が悪いのではなく、Val30の4量体の安定性が悪いためであることが分かった。その原因として、マウスレチノール結合タンパクとの結合が悪いためであることを明らかにした。さらに、Met30/Met30マウスでは、4量体の安定性はVal30/Val0と比較して悪いが、2量体はより安定であることが分かった。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] A role for ornithine decarboxylase antizyme inhibitor in vivo2009

    • 著者名/発表者名
      Tang, H., et al.
    • 雑誌名

      Genes Cells 14

      ページ: 79-87

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Specific pathogen free conditions prevents transthyretin amyloidosis in mouse models.2008

    • 著者名/発表者名
      Inoue, S., et al.
    • 雑誌名

      Transgenic Res. 17

      ページ: 817-826

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Inconsistency between hepatic expression and serum concentration of transthyretin in mice humanized at the transthyretin locus.2008

    • 著者名/発表者名
      Zhao, G.
    • 雑誌名

      Genes Cells 13

      ページ: 1257-1268

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Establishment of germline-competent embryonic stem cell lines from the MSM/Ms strain.2008

    • 著者名/発表者名
      Araki, K., et al.
    • 雑誌名

      Mammal. Genome 20

      ページ: 14-20

    • 査読あり
  • [学会発表] Role of Spink3 in autophagy regulation and induction of pancreatitis2008

    • 著者名/発表者名
      Yamamura, K.
    • 学会等名
      11^<th> International Symposium on Molecular Medicine
    • 発表場所
      Crete island, Greece
    • 年月日
      20081009-20081011
  • [学会発表] ヒト疾患の遺伝学的解析のためのモデルマウス(シンポジウム)2008

    • 著者名/発表者名
      山村研一
    • 学会等名
      日本人類遺伝学会第53回大会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20080927-30
  • [備考]

    • URL

      http://www.imeg.kumamoto-u.ac.jp/

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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