研究課題/領域番号 |
17200036
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
近藤 健男 東北大学, 大学病院, 講師 (30282130)
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研究分担者 |
出江 紳一 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80176239)
森 悦朗 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30368477)
日向野 修一 東北大学, 病院・講師 (20173148)
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キーワード | リハビリテーション / 神経科学 / 脳・神経 |
研究概要 |
リハビリテーション治療に応用可能な脳画像所見の統合化のため、本研究では平成17年度に健常者においてMRI、光トポグラフィーによる脳血流、脳磁図、経頭蓋磁気刺激を施行し、脳磁図と経頭蓋磁気刺激の所見から脳機能の局在を証明できることが判明したが、光トポグラフィーによる脳血流では局在性を判明することができなかった。 このため、本年度は(1)脳磁図と経頭蓋磁気刺激の脳卒中患者への治療応用、(2)光トポグラフィーによる脳血流の健常者における局在性の追及を行った。 (1)昨年度の結果をもとに経頭蓋磁気刺激装置にブレインサイトを組み合わせ、脳卒中片麻痺患者の手指の運動野にピンポイントでの磁気刺激を施行し、運動誘発電位の測定を行った。その結果、ピンポイントの刺激により、完全麻痺の患者から計10回の刺激により運動誘発電位の導出を記録し、ピンポイント経頭蓋磁気刺激が脳卒中後の麻痺回復の治療に有用である可能性が示された。 (2)粗大な運動では光トポグラフィーによる脳血流では局在性を判明することができなかったため、上肢の巧緻運度における脳血流の変化を光トポグラフィーで健常者において検討した。上肢の巧緻運度における脳血流の変化を光トポグラフィーでは被験者により若干のばらつきがあるものの、巧緻運動の学習効果において脳血流の局在性が示された。 以上の所見から最終年度の平成19年度は脳卒中患者におけるピンポイント経頭蓋磁気刺激と光トポグラフィーによる脳血流測定を統合画像にすることで中枢神経障害リハビリテーションにおけるニューロナビゲーション・システムの構築を完成させることを目的として研究を遂行する。
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