研究分担者 |
猪岡 光 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 客員教授 (20006191)
岡 芳知 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70175256)
田中 真美 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80271873)
嵯峨 宣彦 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (80315639)
王 鋒 前橋工科大学, 工学部, 准教授 (80323046)
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研究概要 |
これまで製作した,ストッパーやガイド,さらにピボッド構造を有する指装着型点字読み取り用センサや小型パソコンを用いた信号取得システムを用いて,ウェアラブルな使用を考慮した小型センサシステムの構築を試み,本システムを用いた視覚障害者による点字読み取り実験を行い,操作性等について検討した。得られた結果は以下のとおりである。 1.ウェアラブル化を目的とした小型センサシステムの構築を引き続き行った。小型ノートパソコンを用いてデータの取得を行い,データベースとなる信号を用意し,識別システムの方法について検討した,特に,最短距離分類法とニューラルネットワークを組み合わせることによって識別率が向上することを確認した。また,ほぼリアルタイムで識別結果を音声信号とできるものを作成した。 2.1のセンサシステムを用いて,視覚障害者による点字読み取り実験を行った。識別率は著しく低下し,先天性視覚障害者は正解の点字を読むことが可能な場合もあったが,後天性視覚障害者には本システムの使用は不可能であることが分かった。問題点として,指装着型センサでは点字を探すことが困難であること,また真っ直ぐにセンサを走査させることが困難であることが明らかになった。また,センサ底面につけてある,点字のガイドも点字との接触感が良くないことが指摘された。しかしながら,点字上を良好に走査出来た時は,正解の点字を読めることも確認され,センサの識別部としては良好に機能しており,センサの形状部等を改良することで対応できると考えられる。
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