研究分担者 |
田中 真美 東北大学, 大学院・医工学研究科, 教授 (80271873)
嵯峨 宣彦 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (80315639)
王 鋒 前橋工科大学, 工学部, 准教授 (80323046)
高梨 宏之 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教 (30398333)
齋藤 直樹 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (60315645)
|
研究概要 |
高分子圧電材料の一つであるPVDFフィルムをセンサ材料として用いたセンサを開発する。これまでに開発した指装着型センサの操作性の問題を解決するため,点字を探しやすく,点字とセンサの接触感をユーザーに与えられるものとなるよう,点字センサを左手で持って操作するようにセンサフレーり抜き,ここに右手の指を置くことで,右手で点字の場所を確認しながら操作を可能とする構造とした。ケーブルの配置も,センサを使用する際に妨げとならないように留意した。さらに,センサの下面には点字を真っ直ぐ走査するためのガイドがあるが,ガイド先端部にはセンサ内に点字が入りやすく点字を壊さないようにガイド部を中心とする扇形のスポンジゴムをつけた。この小型点字読み取り用センサシステムを用い,あ行からわ行までの全46文字の識別を行い,有効であることを確認した。 点字には50音の他に濁音や半濁音,拗音等があり,それぞれ濁点を表す濁音符,半濁点を表す半濁音符,拗音符を50音の前に置くことで表されており,濁音符,半濁音符,拗音符のような特殊文字の識別について検討した。それらの波形の特徴について調査および特殊文字の切り出し方法を検討し,波形切り出し処理の部分の信号処理法に改良を行い,特殊文字を識別する機能の追加を行った。 改良したセンサと提案した信号処理方法を用いて,波形の切り出し性能および最短距離分類法による識別率検証実験を行い,改良した信号処理方法が波形の切り出しと濁点符,拗音符およびそれら2つの混合符を含む文字列の読み取りに有効であることを確認した。
|