研究概要 |
1.高圧力,高CO2濃度下の炭酸系計測 平成19年度は,初年度に設計,評価した高圧実験システムを東京大学の連続炭酸系計測装置に結合し,高圧力,高CO2濃度下での炭酸系計測を行なった。圧力容器に付属している圧力制御弁で一定圧になるように内部液をリークさせ,その内部液を連続炭酸系計測装置に導入し,全炭酸,アルカリ度を計測した。以上により,高圧力,高CO2濃度下での石灰岩溶解実験システムが完成した。 2.溶解実験 ついで,実際の石灰岩試料を実験システムに供し,溶解速度測定を行なった。初年度に明らかにした溶解速度と石灰岩の形状(砂〜岩体)との関係に従い,石灰岩を最適な形状にして溶解実験システムに導入した。用いる石灰岩は,初年度の元素,鉱物組成分析結果に従い,特徴ある数グループに分類した。分類した各石灰岩を定圧,定温にコントロールした圧力容器に入れて,海水および液化CO2を定圧ポンプにより圧入して石灰岩を溶解し,その後圧力容器に付属している圧力制御弁で一定圧になるよう内部液をリークさせてこの溶液中の全炭酸,アルカリ度を連続炭酸系計測装置で計測した。これにより,圧力容器内の石灰岩の体積あたりの溶解速度を求めることに成功した。
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