• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

マルチハザードマップを活用した巨大都市の防災都市空間の最適化設計方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17201035
研究機関東京大学

研究代表者

魚本 健人  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80114396)

研究分担者 安岡 善文  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50132866)
目黒 公郎  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40222343)
大岡 龍三  東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90251470)
加藤 佳孝  東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (80272516)
沖 大幹  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50221148)
キーワード自然災害 / 防災 / 減災 / ハザードマップ / 火災 / シミュレーション / GIS / 都市環境
研究概要

本研究では,マルチハザードマップを活用した巨大都市の防災都市空間の最適設計方法の開発を行った.最終的な成果は,(1)様々な災害の物理・化学現象を適切に捉えたシミュレーションモデルの開発と被害結果が社会に及ぼす影響の大きさの評価(災害シミュレーション),(2)過去の大規模災害の事例およびシミュレーション結果のデータベース化(災害アーカイブス),(3)(1)と(2)の結果を3次元GIS上に統合することにより,任意の時空間上での災害の状況をバーチャル体験できるシステムの開発(3次元GIS),(4)マルチハザードを考慮した場合の,適切な都市空間の創造方法の提案(都市空間の最適設計)という4つから構成される.災害シミュレーションに関しては,地震災害,ヒートアイランド,火災,大気汚染・施設劣化という4種類のシミュレーションモデルを開発した.これらをそれぞれケーススタディーエリアに適用し,モデルの妥当性と効果の検証を行った.
災害アーカイブスについては、過去の災害で発生した事象、対応活動や教訓などを、発災からの経過時間や空間、対象者の組織や立場など、様々な角度から検索し分析できる災害情報のデータアーカイブを開発した。この災害情報アーカイブスは、種々の物理・社会現象に関する最新のシミュレーションモデルとデータベースの組合せにより、ただ単に過去の危機管理事例を収集・整理するだけでなく、異なる発災時刻、自然条件、地域の防災力、社会情勢のもとでの危機発生状況をシミュレートし、それを「擬似危機事例」として蓄積・更新していくことを可能とする。「擬似危機事例」を量産し、教材として用いることで、実際の危機事例の稀少性を補完し、危機に対するイマジネーション能力を高めることが可能となる。さらに東京23区を対象とした地域危険度マップシステムを開発し,市民が適切な防災対策を行うための環境整備を行った.この際,特別な技術を持たない一般市民(高齢者・子供も含め)も容易に操作できるユーザーフレンドリーなインターフェースの構築に配慮した.また,同様の技術を用いて,トルコ共和国イスタンブール地域を対象とした3次元マップシステムも開発し,これを活用した都市空間の最適設計のためのワークショップを提案した.現地における日本人学生とトルコ人学生によるワークショップでは,このマップシステムを利用した議論および最適設計の可視化が行われた.
本システムは,3次元空間情報を用いて災害に関する情報を可視化することにより,利用者の災害イメージ能力,現状理解力,対応力が向上し,災害に強い都市形成を目指す上で極めて有効なツールとなると考えられた.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] ニューラルネットワークによるかぶり品質変動の定量的評価2007

    • 著者名/発表者名
      加藤佳孝, 藤野学
    • 雑誌名

      コンクリート工学論文集 第18巻No.1(掲載決定)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Concrete Structure Moisture Supply by Rainfall using Meteorological Conditions2007

    • 著者名/発表者名
      Yoshitaka KATO, Naoki Takeshita
    • 雑誌名

      Journal of Advanced Concrete Technology (投稿中)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] メソスケールモデルに組み込んだ都市キャノピーモデルにおける放射解析手法の改良2006

    • 著者名/発表者名
      川本陽一, 大岡龍三
    • 雑誌名

      日本建築学会環境系論文集 第609号

      ページ: 63-70

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] EFFICIENCY OF FURNITURE OVERTURNING PROTECTION DEVICES DURING EARTHQUAKES - A EXPERIMENTAL AND NUMERICAL STUDY -2006

    • 著者名/発表者名
      Daisuke ITO, Yoshihito SATO, Kimiro MEGURO
    • 雑誌名

      5th International Symposium on New Technologies for Urban Safety of Mega Cities in Asia Vol.6

  • [雑誌論文] Development Assessment Tools for Urban Climate and Hear Island Mitigation2006

    • 著者名/発表者名
      Ryozo Ooka
    • 雑誌名

      The 6th International Conference on Urban Climate

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi