• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

コムギ近縁野生種を用いたユーラシア広域分布種の遺伝的多様性解析

研究課題

研究課題/領域番号 17201045
研究機関京都大学

研究代表者

河原 太八  京都大学, 農学研究科, 准教授 (20115827)

研究分担者 安井 康夫  京都大学, 農学研究科, 助教 (70293917)
宅見 薫雄  神戸大学, 農学研究科, 准教授 (50249166)
松岡 由浩  福井県立大学, 生物資源学部, 講師 (80264688)
山根 京子  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助教 (00405359)
笹沼 恒男  山形大学, 農学部, 准教授 (70347350)
キーワードユーラシア広域分布種 / 遺伝的多様性 / コムギ近縁野生種 / 適応的形質 / 葉緑体ゲノム / 核ゲノム / タルホコムギ / 出穂反応性
研究概要

タルホコムギはユーラシア広域に分布し,その種内も比較的多様化しており,広域分布種の遺伝的変異を明らかにするためのモデルとして利用可能な植物種である。
このタルホコムギの種内多様化のメカニズムを研究するための効率的な手法を開発する目的で,小穂形態変異を例にとり,その地理的及び系譜的構造についての解析を行なった。本年度は、210系統を共通圃場実験に供して得た小穂形態データと葉緑体DNAハプロタイプデータを用いた数量分類解析を行ない,(1)タルホコムギの2つの亜種(tauschii亜種とstrangulata亜種)は,小穂形態により区別可能であること,(2)tauschii亜種については,分布域東部の集団で小穂が小型化する傾向があること,を明らかとした。(3)またstrangulata亜種は,特定の葉緑体ハプログループにおいて成立した亜種であることも明らかとなった。これらの結果から,タルホコムギが起原地であるトランスコーカサスから中国西部に分布域を拡げる過程で,どのように小穂形態を多様化させてきたのかについて,その全体像を考察し,原著論文を発表した。
またタルホコムギは人類にとって重要なパンコムギの祖先種の一つであり,今回明らかになったタルホコムギ遺伝的多様性の側面から,パンコムギの起原について再考察し,学会発表を行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Genealogical analysis of subspecies divergence and spikelet-shape diversification in central Eurasian wild wheat Aegilops tauschii Coss.2009

    • 著者名/発表者名
      Matsuoka, Y., E. Nishioka, T. Kawahara, S. Takumi
    • 雑誌名

      Plant Systematics and Evolution 279

      ページ: 233-244

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Flowering time diversification and dispersal in Central Eurasian wild wheat Aegilops tauschii Coss. : Genealogical and Ecological Framework.2008

    • 著者名/発表者名
      Matsuoka, Y., S. Takumi, T. Kawahara
    • 雑誌名

      PLoS ONE 3(9) : e3138. doi : 10.1371/journal. pone. 0003138 3

      ページ: 1-9

    • 査読あり
  • [学会発表] 「パンコムギの起源」の再検討-フィールド調査・多様性解析・QTL2008

    • 著者名/発表者名
      松岡由浩
    • 学会等名
      第3回ムギ類研究会
    • 発表場所
      岡山大学資源生物科学研究所
    • 年月日
      2008-12-06
  • [学会発表] タルホコムギにおける出穂の低温要求性に関する自然変異2008

    • 著者名/発表者名
      中村準・宅見薫雄
    • 学会等名
      日本育種学会
    • 発表場所
      滋賀県立大学
    • 年月日
      2008-10-11
  • [学会発表] クルホコムギの日長反応性変異と関連遺伝子の発現解析2008

    • 著者名/発表者名
      奥村ゆりか, 宅見薫雄
    • 学会等名
      日本育種学会
    • 発表場所
      滋賀県立大学
    • 年月日
      2008-10-11

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi