研究課題/領域番号 |
17201051
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
伊藤 るり お茶の水女子大学, ジェンダー研究センター, 教授 (80184703)
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研究分担者 |
大石 奈々 国際基督教大学, 教養学部, 助教授 (70384005)
稲葉 奈々子 茨城大学, 人文学部, 助教授 (40302335)
イシカワ エウニセ・アケミ 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 助教授 (60331170)
定松 文 恵泉女学園大学, 人間社会学部, 助教授 (40282892)
小ヶ谷 千穂 横浜国立大学, 教育人間科学部, 専任講師
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キーワード | グローバル化 / 国際移動 / ジェンダー / ケア / 再生産労働 / アジア / 国際分業 / 高齢化 |
研究概要 |
本研究は、アジアにおける再生産領域のグローバル化の実態と各国におけるジェンダー(再)配置との関連を解明することを目的とし、初年度の2005年度は、以下のような研究活動を展開した。 1.再生産領域のグローバル化に関する理論的枠組や実態に関する認識の共有。再生産領域のグローバル化のうち、日本を含むアジア諸国の高齢化傾向に鑑みて、高齢者ケアの国際分業と同時に、移動者としての高齢者をも視野の範囲に入れることを確認した。 2.調査活動 (ア)国内調査:関東地域、愛知県の2ヵ所で、介護施設、自治体行政、社会福祉協議会、派遣業者等を訪問し、ヒアリング調査を行い、高齢者介護のローカルな制度枠組、介護労働の実態、フィリピン人介護労働者導入にかかわる各アクターの見解の把握に努めた。また、日本人配偶者として在住する移住女性によるケア労働への参入についても調査を行った。 (イ)海外調査:アジアにおける移住介護労働者の受け入れ地域として、今年度は台湾で調査を行った。1992年以降、外国人労働者を導入している台湾では、介護・家事労働分野で多くの移住女性労働者を受け入れているが、介護保険制度の導入に関しては日本を一つのモデルとして検討中である。また、民主化の進展のなかで女性の社会参加が拡大しており、このことと移住女性労働者導入の関連を、ジェンダー再配置の視点から問う必要がある。このほか、移住介護・家事労働者の受け入れ地域として、カナダ、米国、また送り出し地域としてフィリピン、ならびにブラジルで調査を行った。 3.研究発表:韓国・梨花女子大学で開催された9th International Interdisciplinary Congress on Women (Women's Worlds 2005)で、伊藤、小ヶ谷、安里、澤田の4名が研究報告を行った。
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