研究課題/領域番号 |
17202002
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研究機関 | 大東文化大学 |
研究代表者 |
渡辺 義浩 大東文化大学, 文学部, 教授 (40241400)
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研究分担者 |
池田 知久 大東文化大学, 文学部, 教授 (50036555)
三浦 國雄 大東文化大学, 文学部, 教授 (60027555)
堀池 信夫 筑波大学, 人文社会科学研究科, 教授 (10091927)
渡辺 信一郎 京都府立大学, 文学部, 教授 (10031618)
池澤 優 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 准教授 (90250993)
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キーワード | 国際研究者交流 / 中国 / 中国哲学 / 中国古代史 / 儒教 |
研究概要 |
「両漢儒教の新研究」は、以下の二つの観点により、両漢における儒教と政治権力との関わりに見直しを行うものである。第一に、中国哲学・東洋史・中国文学などの垣根を取り払い学際的な総合研究を行う。第二に、出土資料を利用すると共に、先秦儒教の研究成果を両漢儒教の研究に反映させる。 平成20年度は、以上のような問題関心と方法論に基づき、外国人研究者としてサラ・アラン氏を招聘し、国際シンポジウムを開催、そして四年間の共同研究の成果の一部を『両漢儒教の新研究』(汲古書院、平成20年12月、488頁)として公刊した。以下、目次の概略を掲げておく。第一部両漢における「天」の文化-思想史と歴史学の連携による(一、サラ・アラン漢代以前の「天」と「上帝」、二、池田知久天人相関と「自然」、三、渡邉義浩両漢における天の祭祀と六天説、四、池田秀三鄭玄の六天説と両漢の礼学、五、三浦國雄道教の天-「初期天師道」における「天帝」を中心に)第二部両漢における儒教の展開(一、渡辺信一郎前漢時代の宗廟と楽制、二、池澤優後漢時代の鎮墓文と道教の上章文の文書構成、三、渡邉義浩両漢における華夷思想の展開四、辛賢王弼忘象論再考)このほか、四年間における渡邉義浩個人の研究成果として、渡邉義浩『後漢における「儒教国家」の成立』(汲古書院、平成21年3月、302頁)を公刊した。同じく、目次の概略を掲げて、研究実績の概要の報告に代えたい。序論、第一篇国政の運用と儒教経典(一、両漢における春秋三伝と国政、二、『白虎通』に現れた後漢儒教の固有性、三、後漢における礼と故事、四、両漢における華夷思想の展開)、第二篇君主権の正統化と祭祀(五、鄭箋の感生帝説と六天説、六、中国古代国家における天の祭祀、七漢魏における皇帝即位と天子即位、八、「魏公卿上尊号奏」にみる漢魏革命の正統性、九、「受禅表」における『尚書』の重視)、結論。以上である。
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