研究課題/領域番号 |
17202003
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
篠田 知和基 広島市立大学, 国際学部, 教授 (00022260)
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研究分担者 |
松村 一男 和光大学, 表現学部, 教授 (70183952)
丸山 顕徳 花園大学, 文学部, 教授 (10239155)
目崎 茂和 南山大学, 総合政策学部, 教授 (80101187)
不破 有理 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (60156982)
廣田 律子 神奈川大学, 経営学部, 教授 (70260990)
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キーワード | 天 / 空 / 天人 / 神話 / 風 / 鳥 / 儀礼 / 伝承 |
研究概要 |
9月に京都の花園大学で、「風と鳥の神話学」と題する国際シンポジウムをひらき、国外から6名、国内から20名の研究者を招聘して討論をおこなった。そこでは松村が「鳥人神話」について、小島が多度大社の風神祭祀について、百田が中国の雷神について、依田が韓国の風の神ヨンドンについて、ワルテルがヨーロッパの火をぬすむ鳥について、岡本がイスラムの天使について、栗原がスラブの風信仰について、丸山が沖縄の風の民話について、中根が今昔物語の風説話について、諏訪が東アジアの風儀礼について、後藤がオセアニアの風の神話についてなど報告し、ほかにアメリカ先住民の伝承、中南米の事例、など多数の発表がされて、空中をかける神のあらわれについて、世界で共通して具体的に怪鳥の形象が認められること、また、各地で天をまつる儀礼において雨風などをまつる伝統があることが確認された。1月には名古屋で、天空神話についてシンポジウムをおこない、廣田や小南が中国の儀礼を現地調査をもとにして報告した。 個々にはギリシャ、トルコ、エジプト、メキシコ、シベリア、インド、中国、韓国、台湾、オセアニアなどに調査に赴いたが、合同調査としてはタイにおもむき、タイ仏教の現状とシャム王国の宗教遺跡の調査をおこなった。 また、この研究グループが中心となって800ページの論文集『神話・象徴・文化II』や、雑誌の神話学特集を刊行した。個々には、小南、諏訪、松村、吉田、小島、小松、依田らが、かずかずの著書をあらわした。 代表者は7月にパリの比較文明学会でメリュジーヌ伝承の伝播について、8月にオブラックで森の神話について、11月にはグルノーブルで怪童伝承について、それぞれシンポジウムに参加して発表した。 現在「神話・象徴・文化III」(850p)を編集中で、ここに2度のシンポジウムの報告なども掲載される。
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