研究課題/領域番号 |
17203003
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研究機関 | 沖縄大学 |
研究代表者 |
田里 修 沖縄大学, 法経学部, 教授 (40179685)
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研究分担者 |
森 謙二 茨城キリスト教大学, 文学部, 教授 (90113282)
牧田 勲 摂南大学, 法学部, 教授 (90209403)
矢野 達雄 広島修道大学, 法学部, 教授 (00136300)
奥山 恭子 横浜国立大学大学院, 国際社会学研究科, 教授 (50214086)
青嶋 敏 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10202483)
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キーワード | 沖縄 / 近代法 / 土地制度 / 家族制度 / 地方制度 / 戸籍制度 |
研究概要 |
今年度も前年度に引き続き研究代表者は、近世期を中心に資料年表作りを行った。現在、1682年から1762年度までの(第一次・仮)年表を作成し終えた。総ページ数188ページとなった。これに資料をリンクする作業を08年度は行っていきたいと考えている。 5月には日本法社会学会(新潟大学)において研究代表者を始め協力者2名を含め6名全員で「沖縄近代法の形成と展開」と題して小シンポを開催し、土地制度、土地整理、戸籍制度、地方制度などについての報告を行った。 家族班は小浜島の家族調査を8月と08年3月に行った。また石垣市字石垣の戸籍を市役所市民課にコピーをお願いし約2,500件を入力できた。 8月には研究会を沖縄大学で開催し、各自の調査研究状況の報告会を開催した。 08年3月には研究会を沖縄大学で開催し法政大学名誉教授の山本弘文先生をお招きして近世の地割制度、土地制度について意見交換できた。山本氏は05年度に近世期の琉球の土地制度について「総有地割制」としたが、総有とすると王府の関与があるので完全な総有とは言えないとする点では私たちと意見が一致した。 琉球王府は1737(乾隆2・元文2)年大御支配を行って農民に地割配当させたが、これにより、土地はお授け地と呼ばれ「総有」の性格を持つと考えられるが、一方では、仕明地や請地および墓地や宅地には売買譲渡を認め私有地の性格を与え、また、他方では大御支配の後にも払請地を認めたり、再地割・お手入れ処分が行われたりしていて、必ずしもドイツの総有とは同じではないといえる。しかし琉球・沖縄の独自の土地制度として理解していくべきものと考えている。
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