研究課題
4年計画の本研究プロジェクトの一年目である平成17年度における主要な実施内容は以下の通りである。1 海外調査月村、吉井、飯田、定形、六鹿、吉川、菅原が手分けしてクロアチア、ボスニア、セルビア・モンテネグロ、ルーマニア、モルドヴァ、ブルガリア、トルコ、ギリシャのバルカン地域のほかにイギリスやドイツ、ウクライナなどでの調査や資料収集も行った。研究所や大学などの研究機関のほか、政府機関や自治体なども訪問して印刷物の収集やインタビュー調査を行った。ボスニアでの国際セミナーでは月村、吉井、飯田、定形がひとつセッションを担当して報告を行い、多数の参加者との意見交流に努めた。2 研究会など本研究プロジェクトによる研究会は2005年7月、12月、2006年3月と三回開催した。第一回の研究会は研究計画全体の打ち合わせとしたが、12月は月村、吉井、2006年3月には吉川、菅原(ほか1名)が報告した。その他、月村は2005年11月に開催された日本国際政治学会2005年度研究大会の共通論題において報告を行い、2005年12月に開催された北海道大学スラブ研究センター2005年度冬期国際シンポジウムで討論者として参加した。尚、本シンポジウムのコーディネーターは林である。吉井は2005年11月に京都大学で開催された国際研究大会において報告を行った。3 得られた知見など以上の実施内容から得られた知見を纏めて共通化する段階にはまだないが、研究代表者がこれまでに得た中心的な知見は以下の2点である。(1)リージョンとしてのバルカン地域の可能性-長らくヨーロッパとアジアのインターフェイスであったバルカン地域には、EU加盟を目前にリージョンを形成する可能性は殆どない。(2)隣国との関係-他方でバルカン地域では隣接した二国間、或いはバルカン地域外の隣国との二国間の関係が、冷戦時代終了による「鉄のカーテン」崩壊、ソ連解体によって著しく深化しつつある。
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CDAMSディスカッション・ペーパー DP06-4
ページ: 1-15
社会科学研究 第57巻・第2号
ページ: 67-91
神戸法学雑誌 第54巻・第4号
ページ: 121-145
Wiener Blatter zur Friedensforschung September/3
ページ: 22-37
平和研究 第30号
ページ: 21-40
アソシエ 第16号
ページ: 54-63