研究課題/領域番号 |
17203016
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
山本 拓 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50104716)
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研究分担者 |
本多 佑三 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (80137249)
国友 直人 東京大学, 大学院経済学研究科, 教授 (10153313)
黒住 英司 一橋大学, 大学院経済学研究科, 助教授 (00332643)
川口 大司 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (80346139)
北村 行伸 一橋大学, 経済研究所, 教授 (70313442)
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キーワード | 経済統計学 / パネル分析 / 計量経済学 / 経済政策 / 統計数学 |
研究概要 |
1.動学的パネル・モデルにおけるバイアスの減少と検定サイズの歪みの改善:クロス・セクション方向サンプル数および時系列方向のサンプル数が共に余り大きくないような状況における新しいモデル推定法を提案し、その漸近特性を導き、シミュレーション実験により、良い小標本特性が得られることを確認した。 2.米国においては、白人に比べて黒人の自営業開業率が有意に低いことが知られており、米国のパネルデータであるNLSY79を用いた実証分析により、その理由のひとつを明らかにした。 3.家計経済研究所の作成している日本のパネルデータを用いて、人的資本の形成に当たっての決定要因を分析する研究を行った。1つの研究はコンピュータの利用が所得に与える影響を明らかにした。また、もう一つの研究は職場での職業訓練が所得に与える影響を調べた。 4.パネル・データと関連の深い、大規模な共和分モデルにおける共和分ランクの検定方法の開発と予測の方法を開発した。この方法により単変量モデルの予測より精度の良い予測が得られることが明らかとなった。 5.定常性の検定では、データの系列相関が強いときに有限標本のサイズに歪みが生じることが知られている。この歪みの原因を分析し、系列相関が強いときにもサイズの制御が可能な新たな検定方法を提案した。さらに、この手法をパネル分析へ拡張することを検討した。 6.共和分回帰モデルに構造変化が存在する場合の、構造変化点の推定量方法を提案し、推定量が母数へ収束する速度を導出した。また、このモデルの有効な推定方法を提案した。 7.共和分を含む多変量自己回帰過程における長期のグレンジャーの非因果性を検定する方法を開発した。シミュレーション実験によりその小標本特性を調べ、実用性の高いことを明らかにした。
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