研究分担者 |
赤川 元章 帝京大学, 経済学部, 教授 (60051603)
入江 恭平 中京大学, 経営学部, 教授 (80232627)
矢後 和彦 首都大学, 東京・都市教養学部, 教授 (30242134)
粕谷 誠 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (40211841)
菅原 歩 東北大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (10374886)
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研究概要 |
本科研費の研究課題について,各研究参加メンバーは平成19年度に以下の作業を行った。 1.香港上海銀行アーカイヴズおよびロンドン大学SOAS図書館において収集した香港上海銀行ロンドン支店および銀塊市場関係文書を,引き続き分析し国際銀行の利益構造を解明した。 2.国際銀行業とユーロ・カレンシー市場の取引関係に関して,イングランド銀行,国際決済銀行(バーゼル),TSBロイズ銀行(ロンドン)のアーカイヴズで史料収集を行い,形成過程を分析した。 3.フランス銀行主催のシンポジウムで変動相場制期の日本銀行とフランス銀行の戦略を対比した研究を報告するとともに,日本銀行の国際担当理事・幹部経験者2名にインタビューを行った。 4.米国ナショナルアーカイヴズにおいて横浜正金銀行ニューヨーク支店の捕獲文書を調査・収集し,ロンドンとニューヨークにおける短期金融市場と横浜正金銀行との具体的な取引関係を比較した。 5.アジアの銀本位制下におけるドイツ銀行および独亜銀行の現地事業活動に関して,M.ポール教授より提供を受けた一次史料の分析を行い,当時の貿易金融業務の実態を示した。 6.ユーロダラー市場形成期の英系海外銀行の営業活動について,オーストラリア所在のANZ銀行アーカイヴズで史料収集を行い,同行のロンドンにおける活動を追跡した。 7.日本金融学会全国大会において,本研究グループが「国際銀行とアジア」のパネル(香港上海銀行,東洋銀行,インターナショナル銀行の経営史)を組織し報告・討論を行い,各国際銀行間の競争や取引関係を明らかにした。 8.海外研究協力者であるジュネーブ大学Y.カシス教授および英国ダラム大学R.ミキ教授と連絡を取り研究課題に関する助言を受けるとともに,本科研費による研究成果にもとづいて2008年開催の国際コンファレンスのテーマや具体的な実施方法について調整した。
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