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2005 年度 実績報告書

メチル水銀汚染による生活障害とその回復・支援策に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17203033
研究機関久留米工業大学

研究代表者

丸山 定巳  久留米工業大学, 工学部, 教授 (00039968)

研究分担者 成 元哲  中京大学, 社会学部, 助教授 (20319221)
牛島 佳代  福岡大学, 医学部, 助手 (10336191)
田村 憲治  国立環境研究所, 環境健康研究領域, 上席研究員 (10179898)
堀田 恭子  長崎大学, 環境科学部, 助教授 (20325674)
川北 稔  愛知教育大学, 教育実践総合センター, 講師 (30397492)
キーワード水俣病の捉え方 / 生活障害 / 水俣病被害の全体像 / 水俣病の後遺症 / 社会的障害 / 精神的ストレス / 健康不安 / 回復・支援策
研究概要

どのような症状、障害があれば、「水俣病」といえるのか。はたして何をもって「水俣病」と捉えるのか。水俣病公式発見から、およそ50年の歳月が経過している今なお、水俣病による被害の全体像をめぐって紛争状態が続いている。なぜこうした現象が生じるのか。どのような分析枠組み、研究方法で捉えればよいのか。本研究の目的は、メチル水銀汚染による住民の健康状態及びQOL(生活の質)を、「生活障害」という観点から解明し、これまでの「水俣病」概念の再検討を促すとともに、その回復・支援策を提示することである。
従来の水俣病研究では、メチル水銀汚染による臨床・病理所見の解明に主眼がおかれ、身体症状に限定された被害把握がなされてきた。その結果、汚染による住民の日常生活における身体的な支障、精神的な不安やストレス、近隣や地域社会における人間関係上の困難をも射程に入れた総合的な影響把握は行われてこなかった。
そこで本研究では、メチル水銀汚染が人間の身体や精神、地域社会に固有の支障をもたらすという点に着目し、汚染による被害の全体像を不知火海沿岸地域住民に対する聞きとり調査と質問紙調査を通じて明らかにする。これにより、メチル水銀汚染に特有の身体的、精神的な症状、近隣・地域社会における社会的な障害を総合的に把握する。
そのために、平成17年度は、第1に、汚染地域として推定される不知火海沿岸地域住民を対象に深層インタビューによる事例分析を実施した。また、第2に、事例分析の知見を踏まえて、2004年10月15日の水俣病関西訴訟最高裁判決以降の水俣病認定申請者を対象に、質問紙調査を行った。これらの知見は、環境相の私的懇談会「水俣病問題に係る懇談会」において報告されるとともに、医学書院が発行する『公衆衛生』(2006年2月号〜5月号)に4回連載した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] なぜ今、大量の水俣病認定申請者なのか?2006

    • 著者名/発表者名
      成 元哲
    • 雑誌名

      公衆衛生 70巻2号

      ページ: 124-127

  • [雑誌論文] 水俣病認定申請者の居住歴と健康状態2006

    • 著者名/発表者名
      牛島 佳代
    • 雑誌名

      公衆衛生 70巻3号

      ページ: 211-214

  • [雑誌論文] 申請を遅らせた住民の「水俣病」イメージ2006

    • 著者名/発表者名
      川北 稔
    • 雑誌名

      公衆衛生 70巻4号

      ページ: 288-291

  • [雑誌論文] 補償格差と不公平感2006

    • 著者名/発表者名
      成 元哲
    • 雑誌名

      公衆衛生 70巻5号(校正稿段階)

      ページ: 1-4

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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