研究課題/領域番号 |
17203041
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉本 圭一 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 助教授 (30249924)
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研究分担者 |
小方 直幸 広島大学, 高等教育研究開発センター, 助教授 (20314776)
稲永 由紀 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科(大学研究センター), 講師 (80315027)
亀野 淳 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 助教授 (50333646)
坂野 慎二 国立教育政策研究所, 教育政策・評価研究部, 総括研究官 (30235163)
村山 詩帆 佐賀大学, 高等教育開発センター, 講師 (30380786)
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キーワード | 高等教育 / 教育の成果 / 点検・評価 / 労働市場 / 就職 / キャリア形成 / 国際比較 / カリキュラム |
研究概要 |
本研究は、卒業生調査を通して高等教育の成果を点検・評価するための欧州10ヶ国の共同研究に日本から参画し、大学教育を長期的なキャリア形成にかかる効果という観点から総合的に把握し点検・評価するための枠組みを確立するとともに、共通枠組みでの卒業生調査を実施し、分析・検討を行おうとするものである。異なる社会・教育制度の中で国際比較調査を行い、それを複数コーホートで比較し、また過去の先行調査の追跡調査を加えることで、年齢・時代・世代問題ならびに地域条件を分析することで、高等教育研究における教育の成果研究の向上・充実に寄与することを目的としている。 卒業生調査(量的調査)では、本年度、欧州での海外共同研究者とともにREFLEXプロジェクトとして、国際標準的な大卒調査をスタートしている。対称は2001年度大卒者で、全国代表サンプルを得るために、地域性、機関種別、専攻分野、大学序列などを考慮し、50大学100学部12,000名を目標としているが、個人情報保護法との関わりで、大学側の協力を得ることが大きな課題となっており、サンプリングおよび調査実施は次年度に継続する予定である。調査の実施は郵送調査とweb調査で行っている。なお調査協力大学への依頼・説明では、本研究組織の全研究分担者が近隣大学を訪問し、卒業生名簿の収集・整理等を行っている。 質的調査では、本年度は、次年度以降に日英仏独蘭米を比較する枠組みを検討するため、海外共同研究者をまねいたワークショップなどを開き、比較分析の理論的枠組の検討を行っている。また、高卒直後に進学し職業専門教育のウエイトが小さいなどの制度的共通性の多い英国に比較対象を絞って、英国側の海外共同研究者との調査実施に関する協議を行っている。ここでは、日英での、高等教育機関のキャリアサービス、企業の人事担当者などに焦点を絞って、インタビュー調査の計画を検討している。 理論分析として、数回の全体研究会を開催し、これらの量的分析・質的分析の進捗状況の報告・検討を行うとともに、それを踏まえて、理論的な検討を行っている。
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