3年間の研究成果を受けて、英国シティズンシップ教育における大学の教員養成、学校における実施状況、授業観察にする調査を、我が国との比較研究によって、第4次、最終年次の研究を行い、その成果をまとめた。次の4点がその成果である。 1英国のシティズンシップ教育と日本のシティズンシップ教育の相違を、欧米とアジアとの地域的差異としてまとめ、その成果を2008年7月の第4回CitizEd International Conference(英国:ケンブリッジ大学・キングスカレッジ)において発表した。 2英国シティズンシップ教育における研究成果を、教育行政、教育課程、教科書、学校教育現場、教員養成、教育評価の5つの観点から、報告書としてまとめ、刊行することにした。教育行政は、教育実施に関わる中央監督庁、地方行政局、各学校の関連とそれらの政策実行を、教育課程は、ナショナル・カリキュラムにおける教育構造、シティズンシップ教育の初等段階および中等段階の構造を、教科書は、初等、中等のシティズンシップ教科書の紹介とその構造を、学校教育現場は、小学校と中等学校におけるシティズンシップカリキュラムとその実践を、教員養成は、初等と中等の教員養成とその実際を、教育評価は、シティズンシップ教育の評価構造をまとめた。 3英国研究を背景にして日本のシティズンシップ教育の特質を、英文にまとめ、Cotinuum社より、"Citizenship Education in Japan"として刊行することにした。 4英国研究者との研究交流をつづけ、今後も多くの研究者が英国と日本の交互で、提案や共同研究をすることを約束したことが今後の交流の発展とつながることができた。
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