研究概要 |
北半球の東広島(かなた望遠鏡/TRISPEC)と南半球の南アフリカ(IRSF望遠鏡/SIRPOL)の二つの偏光装置から順調にデータが出始めている。 北半球:東広島(かなた/TRISPEC) 1)S5 0716+71,oJ287,Mkn421,Mkn501,3C454.3,CI Cam,GRS1915+105,1954+319,LS I+61 303,V2468 Cyg,ON325,V2491 Cyg,の偏光モニター観測を行った。 2)ブレイザー:S5 0716+714に関しては、15分にわたる強度バンプがV-とJ-バンドで検出された。この間、偏光度は25%、偏光角は90°回転した。変動の時間スケールから、局在した空間から発生したものと推測した。パリ国際会議(広島大理笹田真人)発表。 南半球:南アフリカ(IRSF/SIRPOL) 1)ブレイザー:3C279 インドと韓国と中国およびIRSF/SIRIUSグループによって、時間および日スケールの偏光と強度をモニターした。この間、強度、偏光度、偏光角ともに大きな変動を示した。論文執筆中。 2)星形成領域:オリオン,NGC2071,暗黒星雲磁場 多数の星形成領域の散乱放射場、および星間磁場による偏光が測定された。それらの幾つかは論文として公表された。また、暗黒星雲の偏光ベクトルー星間磁場が砂時計模様を示すことを明らかにした。 3)銀河系磁場: 銀河の中心方向20'x20'の偏光サーベイを行い、その中の多数のレッドクランプを色(赤外色指数)で奥行方向に分別して、銀河中心領域<3kpcの磁場の寄与を抽出した。また、中心方向1°x1°領域の偏光サーベイのデータ解析を行い、色超過と偏光度がよく相関することを発見した。
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