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2006 年度 実績報告書

超短パルスレーザーを用いた新奇な核スピン偏極法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17204017
研究機関京都大学

研究代表者

中嶋 隆  京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (50281639)

研究分担者 作花 哲夫  京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (10196206)
松尾 由賀利  京都大学, 理化学研究所, 先任研究員 (50231593)
小林 徹  京都大学, 理化学研究所, 先任研究員 (70202067)
キーワード核スピン / 倫極 / 光イオン化 / レーザーアブレーション
研究概要

第2年度である本年は,超短レーザーパルス誘起スピン偏極に取り組んだ。ここで対象としたスピンは中性Sr原子の光イオン化によって生成した価電子のスピンである。ナノ秒レーザーのスキームと同じく,レーザーアブレーションによって発生したSr原子ガスにナノ秒レーザーを照射して励起し,その後,フェムト秒のポンプパルスで5s6d 3D_1,3D_2をコヒーレントに励起した。可変時間遅延の後,フェムト秒のプローブパルスを照射しイオン化させる。イオン化によって生成した光イオンのスピン偏極度は右/左円偏光したナノ秒のイオン検出レーザーによって誘起されたレーザー誘起蛍光強度比から測定した。その結果,光イオンのスピン偏極度は約0%から70%までの間を6.7ピコ秒の時間周期で変動していることがわかった。しかしながら,現状ではS/N比が余り良くないデータであるため,装置や計測系の最適化によりデータの質の向上をさせることが理論と比較する上でも重要である。
理論については実験に先立ち,核スピン偏極を実現するスキームを独自に考案し,解析を行った。その結果,2〜3kV/cmの静電場を原子に印加することにより,数ナノ秒から数10ナノ秒という,従来知られている光学的なスピン偏極手法よりも3桁ほど短い時間スケールで高偏極を実現できることがわかった。達成偏極度は核スピン1/2のアルカリ土類金属原子については約90%,核スピン3/2のアルカリ土類金属原子については60%であった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Photoionization characteristics of Sr into 6skl continua through the spin-resolved ion detection by laser-induced fluorescence2007

    • 著者名/発表者名
      Y. Matsuo, T. Kobayashi, N. Yonekura, and T. Nakajima:
    • 雑誌名

      Japanese Journal Applied Physics 46

      ページ: 1181-85

  • [雑誌論文] パルスレーザー誘起スピン偏極2007

    • 著者名/発表者名
      中嶋 隆
    • 雑誌名

      日本物理学会誌 62

      ページ: 230-238

  • [産業財産権] 核スピン偏極装置及び該方法2006

    • 発明者名
      中嶋 隆
    • 権利者名
      京都大学
    • 産業財産権番号
      特願2006-269108
    • 出願年月日
      2006-09-29

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公開日: 2010-02-01   更新日: 2016-04-21  

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