研究課題
基盤研究(A)
「コンセントに差し込むような手軽さで実験装置を動かす事ができる」超小型衛星をめざした研究を行い、実証のための超小型宇宙実験プラットホームのアーキテクチャの研究を行った。SpaceWire標準を元にしたネットワーク型衛星アーキテクチャを考案し、実証機として、SpaceCube2と呼ばれる宇宙用計算機とそれとSpaceWireによって接続される超小型重力波検出器(超小型加速度計)の開発を行った。実証機は、SWIMと名付けられ、JAXAの技術実証衛星「SDS-1」に搭載された。SDS-1は2009年2月に打ち上げられ、初期動作確認試験の結果、SWIMは宇宙実験プラットホームとしての性能を発揮していることを確認した。SWIMの役割は2つあり、1つはSpaceWireを用いたコンピュータの宇宙実証、もう一つはインターフェースを簡略化および共通化することによって宇宙開発への敷居を低くして、宇宙機システム開発の経験がない人たちも参加できる宇宙実証用プラットホームを提供することである。本研究で行われた宇宙実証は、今後、密にネットワーク結合された次世代型の衛星を実現していく上で非常に有益である。また、超小型重力波検出器(超小型加速度計)を宇宙にて動作させたことは、今後重力波検出衛星を実現していく上で、大きなステップである。
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