| 研究概要 |
1.全地球地震波トモグラフィーの計算法を改善し、不規則格子網を用いたより信頼度の高い全マントルの3次元速度構造を決め、西太平洋から東アジア地域下のマントル全体の構造とダイナミクスを研究した。特に沈み込んでいる太平洋スラブとフィリピン海スラブの深部構造とそれらの行方及び中国大陸内部に存在する火山の起源を解明した。
2.近地と遠地地震波トモグラフィー法を用いて日本列島、バイカル湖及び中国西部(天山、チベットなど)地域の地殻と上部マントルの微細構造を求めた。その結果を用いて、地表に表れるテクトニクス(リフト構造、断層構造など)の起源や地震テクトニクスとの関連を研究した。
3.日本列島とその周辺海域の地殻と上部マントルの微細構造を求めた。特に,従来求めることが難しかった前弧域の構造推定を行った。その結果を用いて、島弧マグマの起源と前弧域のプレート境界型大地震の発生機構を研究した。
4.マントル内を多重反射するS波を用いて日本列島下のマントル遷移層不連続面(660km不連続面)の凹凸を求めた。不連続面の深さ分布と、沈み込む太平洋スラブの形状、温度異常との関連を研究した。
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