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2005 年度 実績報告書

水分子を解離する触媒機能電極の開発と超純水電解加工プロセスへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 17206013
研究機関大阪大学

研究代表者

後藤 英和  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80170463)

キーワード機械工作・生産工学 / 電解加工 / 超純水電気化学加工 / 水酸化物イオン / 水素イオン / 表面修飾触媒電極 / 第一原理シミュレーション / 官能基
研究概要

水分子を解離する機能を有する電極の開発、および開発した電極を用いた超純水電解加工実験を行った結果、以下の成果を得た。
(1)貴金属材料や炭素材料表面をイオン交換基などの官能基で修飾する方法について検討した。その結果、硫酸浸漬や硫酸中での電解酸化により、多結晶カーボン電極表面をカルボキシル化およびスルホ化することに成功した。また、トリメチルアミンを用いて金電極表面をアミノ基で修飾した。
(2)上記の表面修飾電極を用いて超純水の電気分解を行ったところ、電解電流密度が未修飾電極に比較して増加することを確認した。電解電流の増加量は、カルボキシル基修飾カーボン電極を用いた場合で約6倍、スルホ基修飾カーボン電極を用いた場合で約9倍、トリメチルアミン修飾金電極を用いた場合で約1.5倍であった。
(3)上記の表面修飾電極を用いて、陽極とした銅、及び陰極としたアルミニウムの超純水中での電解加工実験を行った。その結果、カルボキシル基、およびスルホ基修飾電極を用いて銅を加工した場合には約8nm/s、トリメチルアミン基修飾電極を用いてアルミニウムを加工した場合には0.2nm/sの加工速度で電解加工を行うことができた。
(4)表面修飾電極を用いて超純水電解加工を行った場合の加工表面の有機汚染を分析することを目的として、ガスクロマトグラフィーによる極微量有機不純物分析システムを導入し、既存のクリーンルーム内に設置、立ち上げ及び性能評価を行った。
(5)ナトリウム原子をグラファイト電極表面に内包させ、それを陰極とすることで電子を水分子に供与し、水分子を解離させる機能を有する修飾電極の可能性について、量子力学の第一原理に基づく分子動力学シミュレーションを用いて検討した。現段階では、水分子を解離する機能を見出すことはできていない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] ELECTROCHEMICAL ETCHING USING SURFACE-SULFONATED ELECTRODES IN ULTRAPURE WATER2006

    • 著者名/発表者名
      Y.ICHII, Y.MORI, K.HIROSE, K.ENDO, K.YAMAUCHI, H.GOTO
    • 雑誌名

      JOURNAL OF ELECTROCHEMICAL SOCIETY 153,5(IN PRINTING)

  • [雑誌論文] ELECTROCHEMICAL ETCHING USING SURFACE MODIFIED GRAPHITE ELECTRODES IN ULTRAPURE WATER2005

    • 著者名/発表者名
      Y.ICHII, Y.MORI, K.HIROSE, K.ENDO, K.YAMAUCHI, H.GOTO
    • 雑誌名

      ELECTROCHIMICA ACTA 50,27

      ページ: 5379-5383

  • [産業財産権] 基板表面の加工方法2006

    • 発明者名
      後藤英和, 一井愛雄
    • 権利者名
      大阪大学
    • 産業財産権番号
      特願2006-005121
    • 出願年月日
      2006-01-12

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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