研究課題
前年度は、各部の動きの解析から画面全体のMotion Fieldを抽出し、これをベクトル表現に変換するとともに、これを用いたEgo Motion Detectionシステムの基礎を確立した。今年度は、カメラの動きの速度が変化してもそれに追従できるよう、新たなアルゴリズム開発を行った。毎回画面の4隅の動きの平均値をモニターし、その動き量が±4ピクセルとなる時点を捉えて画面全体のMotion Fieldを抽出しベクトル化する。これによって、速度が常に変動するようなEgo Motionに対しても正確に動きを認識することが可能となった。さらに視野中に画面全体の動きとは逆方向に動くいわゆるdisturbing objectが存在する場合のego motion detectionのテストを行ったところ、disturbing objectの面積が画面全体の50%を越えると、システムはそのobjectの動きによって自分の動きを逆方向と誤認識した。これは、人間と同様の誤りである。全体の動きとは別に各部の動きを追跡していくシステムの開発も行った。つまり、手、足、ひざといった体の特定部分の位置を連続的にトラッキングするシステムである。エッジ情報のフレーム間差分のヒストグラムを用いてトラッキングすることにより、背景の影響を受けない追跡が可能となった。また対象物の形が移動とともに変化しても、常に捕らえた物体の形状的特徴に着目しながら追跡するので、対象を逃すことがないという特徴を持っている。所定の動作をする人間の動画より抽出したMotion Fieldから、各時刻における動きを表す新たなベクトル表現法を開発した。各微小領域における上下、左右、斜め各方向の動きベクトルの分布をヒストグラム表現したもので、Projected Principal Motion Distribution(PPMD)と呼ぶ。また、動作シーケンス理解のためにハードウェア実装に適したHMMアーキテクチャも開発、これとPPMDベクトルを用いることにより、未だ簡単な動作であるが十分動作認識のできることが確かめられた。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (12件)
IEEE Journal on Solid State Circutis vol.42, no.2
ページ: 422-430
Japanese Journal of Applied Physics vol.46, no.4B
ページ: 2265-2270
ページ: 2271-2277
電子情報通信学会論文誌C (採択済み)
Proceedings of 2006 IEEE International Conference on Acoustics, Speech, and Signal Processing (ICASSP 2006), Toulouse, France, May 14-18, 2006
ページ: II-245-248
Proceedings of The 2006 International Symposium on Ciruits and Systems (ISCAS'06), Island of Kos, Greece, May 21-24, 2006
ページ: 201-204
ページ: 4855-4858
Proceedings of the 14th European Signal Processing Conference (EUSIPCO 2006), Florence, Italy, Sep. 4-8, 2006
Extended Abstracts of the 2006 International Conference on Solid State Devices and Materials (SSDM 2006), Yokoharam, Japan, Sep. 12-15, 2006
ページ: 584-585
Extended Abstracts of the 2006 International Conference on Solid State Devices and Materials (SSDM 2006), Yokohama, Japan, Sep. 12-15, 2006
ページ: 594-595
ページ: 592-593