研究課題/領域番号 |
17206032
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
鈴木 孝雄 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70005495)
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研究分担者 |
AMARENDRA Singh 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, ポストドクトラル研究員 (00367822)
YEVGEN Pogoryelov 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, ポストドクトラル研究員 (60410841)
中島 健太郎 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50410840)
HNIN Yu Yu Ko 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, ポストドクトラル研究員 (40368460)
田中 喜典 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, ポストドクトラル研究員 (70410842)
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キーワード | ナノ粒子 / 強磁性 / 巨大磁気異方性 / イオンビーム / イオンビーム誘起CVD法 |
研究概要 |
本研究は研究代表者が開発したイオンビーム誘起CVD法により微粒子作製を行い、数原子あるいはクラスターから構成される磁性微粒子の磁性、構造を明らかにすることを目的としている。特に今年度は装置を改良し、三元系合金であるFeCoPt系合金微粒子の作製を可能とすることを目指した。更に作製条件を系統的に変化させ、それら微粒子の磁性、構造と作製条件との関連を実験的に明らかにすることに専念した。その結果、 1.本年度の主目標のひとつである「装置の改良」を行うことにより、三元系合金微粒子作製を可能とする第三の分子ガス導入ノズルを設置し、FeCoPt合金微粒子の作製に世界で初めて成功した。 2.FeCoPt微粒子のサイズはサブミクロン程度が可能であり、面内及び垂直方向に磁界を印加した磁化特性の測定結果から、これらFeCoPt微粒子は垂直磁気異方性を有していることが結論付けられた。 3.このようにして作製されたFeCoPt微粒子の磁区観察を磁気力顕微鏡を用いて調べた結果、垂直磁化分布をとっていることが明らかとなった。このことは、これら微粒子の持つ垂直磁気異方性定数(Ku=5×10^7erg/cc)が非常に大きいことから妥当であると結論づけられる。 4.このように作製されたFeCoPt微粒子の結晶学的規則度は熱処理条件に強く依存しており、ひいては磁気特性に大きく影響していることが判った。 5.磁気特性と結晶構造等との関連の考案を今後進めて行く予定である。 上記の結果に関連した報告は国際会議、国際シンポジウムなどで発表し、論文にも著している。
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