研究課題/領域番号 |
17206033
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研究機関 | 仙台電波工業高等専門学校 |
研究代表者 |
宮城 光信 仙台電波工業高等専門学校, 校長 (90006263)
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研究分担者 |
斎藤 誠一 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80235043)
岩井 克全 仙台電波工業高等専門学校, 情報通信工学科, 助教 (10361130)
松浦 祐司 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10241530)
馬場 一隆 仙台電波工業高等専門学校, 情報通信工学科, 教授 (10192709)
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キーワード | 中空ファイバ / レーザ治療 / 内視鏡 / 赤外レーザ |
研究概要 |
医療用赤外レーザからの出力光を高効率に伝送する媒体としては、機械的・光学的特性から考えると、中空ファイバが最も安定な伝送媒体であると認められてきている。中でも申請者等の発明である誘電体内装金属中空ファイバを搭載した医療用レーザ治療装置は、歯科治療、審美用に幅広く普及している。しかしながら、これまでの装置は本質的には、体外の患部でのみレーザ光を照射・治療する用途に限られていた。 本研究では、中空ファイバと内視鏡とを組み合わせ、生体に最も有効な各種のレーザを用い、血管・体内にも挿入でき、1本のファイバに幾つかのレーザ光を通し、生体の組織の蒸散や切開及び止血を低侵襲で、しかも効率的に行うことが可能なレーザ内視鏡を開発することを目的として、以下の研究を行った。 1.内視鏡を用いた伝送実験 内視鏡の鉗子孔に中空ファイバを挿入し、内視鏡の画像をモニタしながら、結石破砕治療のモデル結石(活性アルミナ)へ、Er:YAGレーザ光を照射し、破砕可能なことを明らかにした。また結石破砕治療で想定される形態に内視鏡を曲げた時のEr:YAGレーザ光伝送特性の測定を行った。 2.レーザーカテーテルの構築とその超細径化 細径カテーテル用の内径0.32mm、外径0.5mm程度、長さ2mの低損失細径中空ファイバを実現した。 3.高機能出射マイクロ素子の開発 体内の小さな空間内で、ファイバからの出射光を効率的に制御するために、ファイバ出射端の封止を行うと同時に、レーザ光の収束・発散を効率的に行うためのマイクロ光素子の製作を行った。 4.超柔軟性を有する長尺細径中空ファイバの製作技術の確立 超柔軟性を有するポリカーボネート(PC)チューブ母材の製作法について検討を行い、外径変動が市販のガラスキャピラリーチューブと同程度で、内径0.7mm、長さ2m程度のPCファイバを実現した。
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