研究課題
2006年度は以下の研究を行い、成果を得た。◎変調方式や符号方式の検討可視光通信において、人間の目で見てもちらつかない変調方式が必要であるが、その代表的なものとしてサブキャリア4PPM変調と反転サブキャリア4PPM変調を検討した。その結果、サブキャリア4PPM変調は通信性能を最適化する場合に適した変調方式であり、反転サブキャリア4PPM変調はLEDへ流すピーク電流を低く抑えた状態で、照明器具としてなるべく輝度を上げたいという場合に適した変調方式であることがわかった。◎複数の波長の光を用いた並列通信方式の検討複数の波長による並列通信の検討を行った。シミュレーションの結果、可視光波長領域において、1種類の波長の光を使う場合の約7倍のデータ通信速度を得られることが判った。◎フォトセンサーアレーの受信性能の検討受信機としてフォトセンサーアレーを用いたときの受信性能を検討して、最大6.5Gbpsの高速通信が行えることをシミュレーションで示すことが出来た。またサブキャリアをフォトセンサーアレーで受信する方式も検討した。◎LEDによる送信と受信LEDは通常光を放射するので光送信機として使えるが、外からLEDに光を当てると受信機として利用することができる。我々はOMRONの協力を得て、LED単体による送受信機を試作し、実際に送信だけでなく受信もおこなえることを実証した。◎受信専用集積回路の設計と送信LEDを判断するアルゴリズムの開発8行8列のアレイ状フォトダイオードと選択回路、トランスインピーダンスアンプを集積化した受信専用集積回路を設計した。また、送信LEDの位置を判断するアルゴリズムを考案してC言語を用いて動作確認を行った。◎ピーキング回路を用いた送信集積回路の設計送信LEDの応答速度を向上させるために、ピーキング回路を組み込んだ送信集積回路を設計して各種LEDと組み合わせて評価を行った。その結果、ほとんどのLEDにおいて応答速度が2倍程度向上する事を確認した。
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