研究概要 |
平成20年度は、以下のテーマについて研究を行った。 (1)可視光通信変調によるちらつきの影響 光強度変調が低速である場合、人間の目にはちらつきを感じることがあるため、ちらつきを防ぐのにどの程度の変調速度が必要となるか検討した.また,より低い変調速度でもちらつきを感じないための変調方式,変調度,色などを実験的見地から検討した. (2)短距離高速可視光通信 受信機を送信機にかざすことによって非接触で大容量のファイルを可視光通信技術を用いて瞬時に伝送する方式を検討した。受信可能な領域を増加させるため、受信機が傾いた場合でも信号を受信できるようにするため、アイセーフティーのため凸レンズと直方体のアクリルロッドと拡散板を用いた拡散光学系を提案した。 (3)有機EL可視光通信 本研究では,今後様々な市場へと登場する事が予測される有機ELを用いて,近年高速な無線通信の手段として注目を浴びている可視光無線通信を行う事が可能であるか,実験によってその可能性の検討を行った. (4)可視光通信測量システム 本研究では,可視光通信とイメージセンサを用いることで複数個所を短時間に同時に測量可能かつ簡易なシステムで実装可能で実用的な精度を持つ測量システムを提案し、トータルステーションやGPS,写真測量等といった既存の測量技術よりも有利な点があることを示した。また、実際にそのシステムを実装し,イメージセンサのフレームレート変動といった実装上の問題点を解決するとともに実験的評価を行うことによりその有用性を示した。
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