研究課題/領域番号 |
17206047
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小澤 一雅 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80194546)
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研究分担者 |
堀田 昌英 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50332573)
松本 高志 東京大学, 大学院工学系研究科, 助教授 (40301121)
岸 利治 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90251339)
渡邊 法美 高知工科大学, 工学部・社会システム工学科, 助教授 (30240500)
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キーワード | 社会資本 / マネジメントシステム / 地方自治体 / 維持管理 / ライフサイクルコスト / インフラ会計 |
研究概要 |
本研究は、これまでの社会資本の整備システムを見直し、更新時代にふさわしい新たな社会資本マネジメントシステムを構築することを目的とするものである。すなわち、ストックとしての社会資本を効率的に運営管理し、最大限のサービスを提供するためのシステムの再構築を目指すものである。本年度に得られた成果は、以下の通りである。 (1)現行社会資本マネジメントシステムの課題分析 関東地方にある県の施設の維持管理体制と予算配分の現状を調査した。施設管理のための情報を統合して扱うデータベースが未整備であること、各担当部署において将来の体制および予算が不足する可能性があることを危惧していることが明らかとなった。さらに、長期の維持管理計画に基づいたマネジメントシステムを構築している施設が一部に限られていることが明らかとなった。 市レベルにおいては、下水道事業を対象に、現状を調査した。建築物、管渠の他に機械設備を多数有しており、その更新が問題となっている。下水道が未整備の地域への新規サービスを提供する事業と維持更新事業を同時に効率的に実施する必要がある。長期の視点での維持管理計画と全体のマネジメントシステムが望まれている。 (2)社会資本マネジメントモデルの構築 施設全体の長期の維持管理計画を立案するにあたっては、まず管理すべき施設の分類が必要である。ライフサイクルコストに基づく、予防保全的管理が効果的な施設を抽出し、将来の更新投資を最小限にするための戦略を立案する考え方を整理した。また、アカウンタビリティ向上のためには、インフラ会計を構築することが有効であり、そのためのデータと指標の考え方を構築した。 (3)海外都市の社会資本マネジメントシステムの調査 バンコク(タイ)における道路事業とマニラ(フィリピン)における水道事業のマネジメントシステムの調査を実施した。
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