研究分担者 |
羽藤 英二 東京大学, 工学研究科, 准教授 (60304648)
井料 隆雅 神戸大学, 工学研究科, 助教 (10362758)
多々納 裕一 京都大学, 防災研究所, 教授 (20207038)
長江 剛志 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 准教授 (30379482)
赤松 隆 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (90262964)
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研究概要 |
(1)参加型の移動体観測調査の開発:災害を想定した住民の避難訓練を対象に,実際の都市・地域空間での参加型観測調査手法を開発した.災害により特定の道路区間が通行不能になった状態を複数パターン想定し,その下での避難行動をGPS付携帯電話等の位置特定機能により計測する方法である.(2)WEBを用いたインタラクティブな災害経路選択行動のSP調査:上記の行動観測を,現実の避難訓練としてではなく,WEBを用いた仮想実験(SP調査)を行うことでも実現した.WEBを用いた仮想実験システム上で,被験者が利用経路を入力すると,その途上で通行不能な路線が表示される.被験者はこれを受けて異なる利用経路を入力できるというものである.このシステムの有効性を確認するため,18年度に実施した実道路網上での避難経路選択行動とWEB上での行動を比較・検証した.(3)災害時交通行動データベースの整備:上記(2)で観測された位置データをGIS上でネットワークに投影し,時刻ラベル付の移動経路としてデータベース化した.(4)災害時の道路通行不可能性を考慮した社会損失評価手法の開発:災害によって道路の一部が利用できなくなったときの利用者便益の損失を評価するための手法を開発した.具体的には,平常時の利用者均衡交通配分の概念を,道路の一部が利用できなくなった状況へと一般化した.さらに,複数の被災シナリオの下で,ライフサイクルコストを最小にする交通ネットワークの補強計画モデルを提案し,実際規模ネットワークでの数値計算を行うことによりその有効性を確認した.
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