研究分担者 |
羽藤 英二 東京大学, 大学院工学系研究科, 准教授 (60304648)
井料 隆雅 神戸大学, 大学院工学研究科, 助教 (10362758)
多々納 裕一 京都大学, 防災研究所, 教授 (20207038)
長江 剛志 電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 准教授 (30379482)
赤松 隆 東北大学, 情報科学研究科, 教授研 (90262964)
吉井 稔雄 京都大学, 工学研究科, 准教授 (90262120)
山本 俊行 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (80273465)
中山 晶一朗 金沢大学, 環境デザイン学系, 准教授 (90334755)
|
研究概要 |
情報通信技術の高度化に伴い,GPS,携帯電話,PHS などの移動体通信システムの利用者数は飛躍的に増加しつつある.移動体通信による位置特定機能を用いると,機器を携帯する個々のヒトの位置特定が可能であり,過去数年の間に移動体通信機器を利用した交通行動調査手法が数多く提案されてきている.移動体通信を利用したヒトの交通行動の観測と分析手法については,1998 年に研究代表者らがITS 世界会議で発表した論文を皮切りに国内外で研究が進められている.国内ではプローブ車両による道路交通流の観測に代表されるように,実務面でも移動体観測への関心が高まっている.しかしながらこれに関連する既往研究のほとんどは平常時の交通行動を対象としたものであり,災害時を想定した観測システムの開発や分析手法に関する研究は見られない. 一方,災害時の交通ネットワークのリスク評価に関しては,多様なアプローチから研究されてきているが,災害時の交通行動に関する実証データを得ることが困難であるために,実際の交通ネットワークを対象としたリスク評価研究の蓄積は必ずしも十分ではない.移動体通信機器を応用して災害時の交通行動を,災害を模した状況において実証的に把握することは,災害時の交通ネットワークのリスク評価の信頼性をより高め,また,より精緻な場面への応用ができるようになることが期待されよう.
|