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2006 年度 実績報告書

高分解能細菌による土壌・地下水有機塩素化合物汚染の浄化技術に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17206054
研究機関東北学院大学

研究代表者

中村 寛治  東北学院大学, 工学部, 教授 (90382655)

研究分担者 遠藤 銀朗  東北学院大学, 工学部, 教授 (80194033)
古川 謙介  九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (90221556)
キーワードビニルクロライド / デハロコッコイデス / バイオオーグメンテーション / インバースPCR / vcrA / bvcA
研究概要

1)ビニルクロライド(VC)を分解するデハロコッコイデス属細菌の集積培養体2種類を取得した。本集積体はVC分解速度が極めて速く、また10回以上VC含有培地で植え継いでもVC分解能は安定しており(他の集積体では分解能が植え継ぎで失われるケースがあった)、バイオオーグメンテーション用の種菌として利用できる見通しが得られた。
2)2種類の集積培養体から抽出されたDNAを基に、インバースPCRを利用して、vcrA遺伝子およびその周辺DNAを約8.7kb取得し、それぞれを比較した結果、vcrA内の遺伝子が2ベース異なる(アミノ酸も2個異なる)以外は全く同じ塩基配列であった。vcrA周辺には本遺伝子を調節する関連遺伝子等も存在すると推測されるが、約8.7kbが同じであったことから、取得されたVC分解菌は系統的に非常に似ていることが明らかとなった。
3)もう一種類のVC分解遺伝子bvcAは周辺遺伝子が報告されていないため、bvcA全域をクローン化できない。そこで、bvcA遺伝子が検出された別の集積体抽出DNAを基に、インバースPCRを利用して周辺DNAを取得し、bvcA全域を取得できるプライマーをデザイン、新たに8つbvcAクローンを取得し、系統解析を行った。その結果、これらのbvcAは何れも既にアメリカで報告されているDehalococcoides sp.BAV1株由来のものとは異なっていた。
4)トリクロロエチレンの完全な浄化が進んでいる複数の浄化現場由来の地下水中に含まれる塩素化エチレン分解遺伝子、tceA、vcrA、bvcAを対象に、定量PCRによる高感度検出を行ったところ、ほとんどの現場で、vcrA濃度が最も高く、vvrAを保有するデハロコッコイデス属細菌が浄化において最も重要であることが推測された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] TCE還元デハロゲナーゼ遺伝子の取得・解析および定量PCRによる浄化現場での検出2006

    • 著者名/発表者名
      中村寛治, 水本 正浩, 上野 俊洋, 石田 浩昭
    • 雑誌名

      環境工学研究論文集 43巻

      ページ: 119-125

  • [図書] 遺伝子からみた応用微生物学2006

    • 著者名/発表者名
      中村寛治(共著, 著者他多数)
    • 総ページ数
      2
    • 出版者
      朝倉書店

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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