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2006 年度 実績報告書

既存鉄筋コンクリート造建築外装部材の戦略的メンテナンス最適化支援システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17206055
研究機関東京大学

研究代表者

野口 貴文  東京大学, 大学院工学系研究科, 助教授 (80208321)

研究分担者 兼松 学  東京理科大学, 理工学部, 講師 (00312976)
本橋 健司  独立行政法人建築研究所, 材料研究グループ, 材料研究グループ長 (90344001)
鹿毛 忠継  独立行政法人建築研究所, 建築生産研究グループ, 上席研究員 (30370745)
キーワード外装材料 / 拡散セル / 溶解拡散理論 / 汚れ / 2次元フーリエ変換 / 建築用仕上げ材料 / 維持保全
研究概要

平成18年度は、平成17年度の研究項目の継続に加え、新規購入する装置の導入により、劣化の進行に伴う化学組成の変化や元素分布(新規設備:蛍光X線分析装置)の変化を把握することで、ナノレベルの物性変化が材料特性の変化や外装部材の性能変化に及ぼす影響について検討し、さらに、以下の項目について研究を行った。
1-3 鉄筋コンクリート外装部材の性能評価システムの構築(野口・兼松)
鉄筋コンクリート造外装部材の性能評価システムの構築に向けて、平成18年度は、平成17年度の文献調査研究に引続き、外装部材に補修を施した場合について各構成材料の耐久性を考慮した性能評価システムの構築を検討した。
1-3-3 補修後の外装部材の劣化曲線・劣化モデル(実験)
補修後の外装部材の性能劣化曲線を求めるための数理モデルを構築するために、補修材料自体の劣化促進実験(新規設備:恒温恒湿器)を実施した.さらに、検討中の性能評価構造に基づくモデルの確認を目的として、拡散セル試験機(差圧法)の改良や,拡散セル試験機(等圧法)の新規開発を進め、必要な予備実験などを済ませ、劣化試験を開始した。また、予備実験より得られた結果を基に、溶解拡散モデルに基づく仕上げ材の効果を考慮した中性化進行予測モデルの検証を行った.その結果、本モデルにより、仕上げ材の劣化を考慮した中性化予測が可能であることを実験的に確認することが出来た.
2 戦略評価モデルの開発
2-1 各性能的要件や機能的要件に対する評価手法の検討
建築物レベルでの様々なメンテナンス計画の優劣を評価する方法について検討し、LCC、工事期間、美観、環境負荷などの評価項目に対して、重み付け関数の導入などを念頭に評価方法の検討を行った。
3 遺伝的アルゴリズムを用いた建築物のメンテナンス計画最適化ツールの完成(野口・兼松)
3-1 遺伝的アルゴリズムを用いた維持管理最適化システムの開発
野口・兼松は、既に多基準最適化遺伝的アルゴリズムを用いて、RC構造物への劣化因子の進入に対する維持管理計画策定支援システムのプロトタイプ(mntGA)の開発を行っており、遺伝的アルゴリズムおよび多基準最適化などに関する豊富な知見を得ている。本年度は、これらシステムを拡張し、塩害に伴う鉄筋コンクリート造建築物の劣化リスクの評価手法を提案するとともに、免疫系遺伝的アルゴリズムの新規導入による最適化システムを構築し、その有用性を確認した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 環境条件の変動に伴うコンクリート中の水分分布に関する研究-ひび割れの有・無がコンクリート中の水分分布に及ぼす影響-2007

    • 著者名/発表者名
      柳東佑, 高正遠, 兼松学, 野口貴文
    • 雑誌名

      日本建築学会構造系論文集 NO.612

      ページ: 1

  • [雑誌論文] 劣化した鉄筋コンクリート造建築物用断面修復財の付着性に関する研究2007

    • 著者名/発表者名
      朴同天, 兼松学, 野口貴文
    • 雑誌名

      日本建築学会構造系論文集 NO.615

      ページ: 61

  • [雑誌論文] 塩害に伴う鉄筋コンクリート造建築物の劣化リスクの評価システムの構築2006

    • 著者名/発表者名
      邱建国, 野口貴文, 兼松学, 長井宏憲
    • 雑誌名

      日本建築学会大会学術講演梗概集 A-1

      ページ: 483

  • [雑誌論文] 断面修復材として用いられるポリマーセメントモルタルの線膨張係数測定に関する研究2006

    • 著者名/発表者名
      尹聖眞, 朴同天, 兼松学, 野口貴文
    • 雑誌名

      日本建築学会大会学術講演梗概集 A-1

      ページ: 543

  • [雑誌論文] 有機系接着剤を利用した外装タイルシステムの開発 はく離剤を利用した既存仕上塗材除去後の接着性2006

    • 著者名/発表者名
      橋向秀治, 本橋健司
    • 雑誌名

      日本建築学会大会学術講演梗概集 A-1

      ページ: 945

  • [雑誌論文] 中性子ラジオグラフィによるコンクリートのひび割れ部の水分挙動の可視化2006

    • 著者名/発表者名
      兼松学, 丸山一平, 野口貴文, 飯倉寛, 松林政仁
    • 雑誌名

      第33回セメント・コンクリート研究討論会論文報告集

      ページ: 17

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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