研究課題/領域番号 |
17206077
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
菅沼 克昭 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (10154444)
|
研究分担者 |
山口 俊郎 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (40167698)
井上 雅博 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (60291449)
金 槿銖 大阪大学, 産業科学研究所, 特任助手 (90304857)
|
キーワード | 高密度実装 / ナノ材料 / 微細接続 / インクジェット / 配線 |
研究概要 |
ナノメーターオーダーからミクロンオーダーの銀系の金属微細粒子を新規に合成、あるいは入手し、エポキシ系樹脂などに分散させた導電性材料を開発し、微細配線形成における諸特性を評価した。酸化物を出発原料とした超音波を用いたナノ粒子合成では、数nmの微細ナノ銀粒子が均質に合成できた。銀-エポキシ系材料の配線形成を行い、高温あるいは高湿環境での信頼性を評価した。その結果、キュアの温度、時間により配線形成直後の電気特性が左右されるばかりでなく、ポストキュアにより大きく特牲が影響されることを明らかにした。これらの特性変化が、マトリックスであるエポキシ樹脂のキュア度と明確な関連を示すことを見いだし、最適材料・キュア条件設計への指針を得た。市販のナノ粒子ペーストを用いて、粘度等の特性を調整しながらインクジェット配線形成とのマッチングを評価した。インクジェット配線では、基板表面状態に大きく影響を受け、例としてセラミックスの場合には著しい粗面ではインクの吸収による滲み広がりが生じ、鏡面ではインクのはじきや乾燥後の密着の弱さが明らかになった。適度な粗面状態がインクジェット配線の正常な形成に必要なことが見いだされた。ナノ粒子配線のキュアにおける過程を熱分析と微細組織評価により進めた。TEMによる微細組織評価から、ナノ粒子ペーストのキュア過程の粒成長、粒子間結合形成が理解され、ミクロンサイズの粒子には見られない得意な粒成長を示すことが分かった。
|