研究課題/領域番号 |
17206079
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
黒田 千秋 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80114867)
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研究分担者 |
井上 義朗 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (30093371)
大森 隆夫 産業技術総合研究所, 環境化学技術研究部門, 主任研究員 (90356668)
大村 直人 神戸大学, 工学部, 教授 (50223954)
桜井 誠 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 講師 (60262052)
外輪 健一郎 徳島大学, 工学部, 講師 (00336009)
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キーワード | 反応・分離工学 / モデル化 / マイクロ・ナノデバイス / ダイナミクス / プロセス強化 |
研究概要 |
精密場活用の強化プロセスに関する9件のテーマについて、現象論的考察を通して同プロセスのモデル化手法に関する以下の知見が得られた。 1.超音波間接照射スチレン乳化重合において、反応器設置距離と波長(周波数)が重要な因子となり、波長で無次元した反応器設置距離で重合反応挙動をモデル化できることが判った。 2.液液二相系において交流電界操作により第三相を形成できることを示し、同相を利用した相間移動触媒反応に及ぼす各種液物性の影響を実験的に明らかにした。 3.微小流路をもつ膜濾過装置における流動と堆積層内の透過現象に関するモデルを実験的に構築した。また、マイクロ分離分級器特有の無次元数を新たに提案し、操作条件最適化の指針を示した。 4.回転ディスク式向流擬似移動層反応装置を用い、白金触媒上での一酸化炭素酸化反応を行い、触媒量、ガス流量、切替周期に強い因果関係があることを明らかにした。 5.酢酸ビニルの連続乳化重合を行い、微粒子の発生、反応成長、凝集、粒子の排出のステップからなる構成論モデルが、粒子径の自励振動現象を定性的にうまく表現することを明らかにした。 6.3次元的に屈曲した微小チャネル内の流動特性を、実験と数値計算を併用して解析し、2種の静止型微小チャネル混合器を開発するとともに、その混合性能の定量的評価を行った。 7.温度の周期操作を容易に実用化できる反応装置を開発し、プロピレン酸化反応において、生成物組成を制御できることを示した。 8.非定常反応操作のモデル化に必要となる原料の蒸発特性を実験的に調べ、その蒸発特性と基板の表面処理状態との関連を解析した。 9.反応蒸留及び膜反応器プロセスを対象として、マルチスケールモデリング・ダイナミックシミュレーションを行い、系の効率が向上するような設計・操作手法の指針を示した。 以上のモデル化と解析を通して、それらをハイブリッドシミュレーションに結び付けるための知識コラボレーションシステムの設計に関する指針が得られた。
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