研究課題/領域番号 |
17206085
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
岡田 博 東京海洋大学, 海洋工学部, 教授 (20016950)
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研究分担者 |
塚本 達郎 東京海洋大学, 海洋工学部, 助教授 (50207346)
大江 賢二 東京海洋大学, 海洋工学部, 助手 (10233040)
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キーワード | 舶用ディーゼル機関 / 粒子状物質 / 2ストロークディーゼル機関 / 大気汚染 / 排気浄化 / シリンダ注油 |
研究概要 |
今年度は、舶用大形2ストロークディーゼル機関からの粒子状物質(PM)排出特性を把握するために、供試機関である本学内燃機関工学実験室の舶用2ストローク機関(3UEC37LA、単流掃気、排気タービン過給機付単働クロスヘッド型、静圧過給方式機関、シリンダ内径:370mm、ストローク:880mm、出力:1105kW、回転数:188rpm)をA重油を燃料として運転し、小形希釈トンネルを用いてPM排出濃度の計測を行った。得られた結果は、下記の通りである。 1 舶用特性(出力は回転数の3乗に比例)に従って機関負荷率を変化させて計測した結果、PM排出率は25%負荷時の0.4g/kWhから100%負荷の0.5g/kWhまで、負荷率とともに増加する傾向を示した。 2 硫黄分濃度0.075%の低硫黄A重油にdi-t-butyl polysulfide(硫黄分:54質量%)を所定量添加して硫黄分濃度0.32質量%および0.59質量%の燃料油を作成し実験を行った。50%負荷、75%負荷および100%負荷で実験を行ったが、いずれの機関負荷率においても、燃料中の硫黄分が増加するとPM排出率は増加する傾向を示した。フィルタに捕集したPMの成分分析を行ったところ、燃料中の硫黄分が増加すると、硫黄分から生成されるサルフェートだけではなく、Dry Soot(固形の炭素分)およびSOF(Soluble Organic Fraction、PMのうち有機溶剤に溶けるもの)も増加していることがわかった。 3 2ストローククロスヘッド型機関では、シリンダ潤滑のためにシリンダライナに注油を行っているが、この注油量の影響を調べるため機関を25%負荷で運転し、シリンダ注油率を2.84g/kWhから4.1g/kWhまで変化させてPM排出率の計測を行った。注油率が増加するとPM排出率も増加し、計測値の平均をとると注油率が1.26g/kWh増加することで、PM排出率は約0.1/kWh増加した。
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