研究課題/領域番号 |
17206087
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
経塚 雄策 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (80177948)
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研究分担者 |
梶原 宏之 九州大学, 工学研究院, 教授 (30114862)
柏木 正 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (00161026)
中村 昌彦 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (40155859)
磯辺 篤彦 九州大学, 総合理工学研究院, 助教授 (00281189)
濱田 孝治 佐賀大学, 有明海総合研究プロジェクト, 講師 (30294979)
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キーワード | 潮流発電 / ダリウス形水車 / 水槽実験 / 水車効率 / トルク係数 / 橋脚 / 実海域試験 / 生月大橋 |
研究概要 |
平成17年度に引き続いて、ダリウス形水車による潮流発電装置の開発のための模型実験を行った。回流水槽において、鉛直軸水車の動トルク計を用い、直径0.6m、スパン0.6mの2翼および3翼ダリウス形水車のトルク係数、パワー係数を求めた。翼形状としては、NACA0018とNACA0018に円弧キャンパーをつけた2種類について、取付け角を数種類変えて実験を行った。また、ダリウス形水車の翼数と起動トルクの関係についても調査を行った。それらの結果をダリウス形風車の空力特性として公表されているデータと比較したところ、トルク係数およびパワー係数ともに最大で3割ほど大きくなっており、回流水槽の有限流路面積(B×d-1-5m×1.2m)によるプロッケージ影響が現れていることが予想された。そこで、ブロッケージ影響を無視することが可能な曳航水槽(B×d=5m×7m)において同様な実験を行ったところ、回流水槽とはいくつかの点で異なった結果を得た。まず、翼の取付け角による水車特性については、回流水槽実験においては、円弧翼については翼取付け角が+5°の場合が最大のパワー係数となったが、曳航水槽では+2.5°と+5°がほぼ同じ性能であることが分かった。また、翼取付け角が0°の場合には、回流水槽と曳航水槽における実験結果は大きな違いがあるのに対し、翼取付け角が+5°の場合には、両方の結果はそれほど変わらない結果となっていた。このことから、回流水槽実験と曳航水槽実験との違いは主として流れの乱れ度の違いによるものであり、単純な意味でのブロッケージ影響ではないことが分かった。 以上の模型実験結果から、実海域実験用の水車として2翼3段で各段の位相差が120°のダリウス水車(水車直径2m、円弧翼、翼スパン長1m、発電機容量5.5kW)を製作し、平成18年11月に長崎県生月大橋の橋脚横に設置して、現在計測中である。
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