研究課題/領域番号 |
17206094
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
大藪 修義 核融合科学研究所, 大型ヘルカリ研究部, 教授 (60203949)
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研究分担者 |
長山 好夫 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (10126138)
森崎 友宏 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 准教授 (60280591)
増崎 貴 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 准教授 (80280593)
成嶋 吉朗 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教 (40332184)
鈴木 康浩 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教 (20397558)
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キーワード | プラズマ・核融合 / 自己組織化 / 磁気リコネクション / シミュレーション工学 |
研究概要 |
平成19年度はこれまでに得られた実験データにつての考察をすすめるために、数値シミュレーションを用いた解析を行い、以下の成果を得た。 β値が上昇するにつれて周辺部の磁気島が互いに重なり合い、エルゴディック層が形成される様子がMHD平衡コードHINTによって得られた。磁力線構造の乱れ具合(ergodization level)を定量的に評価するために、β値の変化に対して磁力線の拡散係数(D_<FL>)とコロムゴロフ長(L_K)を計算した。その結果、β値の上昇とともにD_<FL>は増加、L_Kは減少し、磁場の乱れ具合が強くなっていることがわかった。また、得られた磁場構造について周辺輸送コードEMC3によって輸送解析をおこなった結果、高いβ値のプラズマでは、磁力線に垂直方向の輸送が増大しているという結果が得られた。 また、昨年度に購入・設置したサドルループコイルの測定系の整備を行い、これを用いてm/n=2/1の摂動磁場を印加した場合のプラズマの応答について実験を行った。磁気シアの小さい配位においてm/n=2/1と思われる偶数モードの誤差磁場を観測した。またこのとき、プラズマ中心部での電子温度分布の減少が観測され、輸送特性が変化していると考えられる。 さらに、m/n=1/1の磁気島について、磁気島の拡大・縮小はβとνで明確に場合分けされることがわかっていたが(低β高νで磁気島が拡大し、高β低νで磁気島が消失する)、さらに拡大・消失に対する依存性は、νに対しては弱く、βに対しては強いことが示された。βがある閾値を超えるとその後はβの増加にかかわらず誤差磁場強度は一定値を保ち、プラズマ修復によって完全に磁気島が修復されていることがわかった。
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