研究課題/領域番号 |
17207004
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
福田 裕穂 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10165293)
|
研究分担者 |
澤 進一郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (00315748)
|
キーワード | ヒャクニチソウ / ブラシノステロイド / プログラム細胞死 / 管状要素 / ヌクレアーゼ / リパーゼ / システインプロテアーゼ / マイクロアレイ |
研究概要 |
道管分化促進因子-ザイロジェンホモログの解析 道管分化を促進するザイロジェンはnsLTPとGPIアンカーを持つフラビノガラクタンタンパク質であり、シロイヌナズナ中では10を越える遺伝子からなる遺伝子ファミリーに属している。そこで、これらザイロジェンファミリー遺伝子の網羅的解析の第1歩として、15種の発現解析とノックアウト突然変異体を用いた表現型解析を行った。その結果、これらの遺伝子の発現は非常に多様であり、道管形成時のみならず、多様な組織で分泌タンパク質として機能していることが明らかとなった。また表現型解析からは、単一のノックアウトでは表現型が出ないことが分かり、重複した機能遺伝子が存在すると考えられた。 道管分化阻害因子TDIFの同定 維管束のパターン形成は細胞間に存在する促進因子だけでなく、分泌型阻害因子(TDIFと名付けた)によっても制御されていると考えられる。そこで阻害因子の探索を、ヒャクニチソウ培養細胞系をバイオアッセイ系として用いて行った。そして、疎水カラムクロマト、陰イオン交換、ゲル濾過、さらに疎水カラムクロマトを行い、最終的に因子の単離に成功した。この因子のアミノ酸配列解読およびMS-MS解析の結果、この分子は12アミノ酸からなり、水酸化の修飾を受けているペプチドであることが明らかとなった。この分子を合成し、阻害活性を調べたところ、100pM程度の低濃度で機能する分子であることが明らかになった。またこの因子の合成はオーキシン依存的であった。
|