研究課題
基盤研究(A)
平成17年度は頚部前屈姿勢に伴う脳の賦活作用について検討した。次の効果を認めた。各種感覚刺激による大脳誘発電位の高速化ないし促通、および関連部位の脳血流量の増大。両側上肢屈曲運動時の随伴陰性脳電位の増大と姿勢筋の局所筋に対する先行活動開始時間の延長。同運動時のPzにおけるP300潜時の短縮と振幅の増大。アンチサッケード眼球運動時のCzにおける陰性ピーク振幅の減少。大脳皮質運動野の磁気刺激による上肢筋、脊柱起立筋、大腿直筋の誘発筋電位の増大。また視覚誘導性、記憶誘導性およびアンチサッケードの眼球運動の反応時間が、僧帽筋への振動刺激(頚部前屈と類似の作用)によって短縮した。特に、後の2つの眼球運動反応時間の短縮が顕著であった。平成18年度は周期性運動(呼吸、咀嚼、歩行、床振動平衡、および頚部前屈)によるサッケード眼球運動時の脳賦活作用(眼球運動様式、脳血流量)について検討した。周期運動は2-3分課した。前3つの運動は任意の自動的運動と随意性の高い運動から成る。床振動平衡運動は自動的運動として、頚部前屈運動は随意性の高い運動として採用した。随意性の高い周期運動において、運動終了後1分間、脳が顕著に賦活された。特に高い賦活作用は、頚部前屈運動でのアンチサッケード測定時に認められた。平成19年度は健康高齢者と認知症患者を対象に、頚部前屈姿勢と周期性運動の脳賦活作用の訓練効果について検討した。訓練課題はアンチサッケードとタッチパネルによる視空間記憶・再生である。訓練期間は、健康高齢者では3週間、認知症患者ではタッチパネル訓練のみを週1回で4週間とした。健康高齢者ではアンチサッケード課題において顕著な訓練勅果が、特に頚部前屈姿勢での訓練において認められた。タッチパネル訓練においても効果が認められた。認知症患者ではタッチパネル訓練効果が、前頭葉萎縮患者のアンチサッケード課題で認められた。
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