研究課題
1)イヌ肥満細胞腫症例から採取したサンプルの遺伝子解析を進めており、症例数は80を超えた。2)イヌ肥満細胞腫において活性化が認められる細胞内シグナル分子・転写因子の蛋白レベルでの解析し、特にPI3キナーゼ経路の細胞内シグナル分子数種類の活性化を検出した。3)合成した新規転写因子阻害剤について、in vitroで化合物の細胞毒性および有効性をスクリーニングし、特に腫瘍細胞に対する抗腫瘍効果を、アポトーシス誘導作用、代謝活性抑制作用、DNA合成阻害作用を、DNAの断片化、ヨウ化プロピジウム染色、MTT assay、BrdU取り込み試験などによって評価した。4)また、正常マウスや正常犬を用いて、新規分子標的薬物の経口投与・腹腔内接種・静脈内接種を行い、血中薬物濃度の推移や薬物の体内分布などの薬理学的動態を調べるとともに、急性毒性および慢性毒性などの副作用について評価した。5)新規化合物の、肥満細胞腫に対する抗腫瘍効果については、イヌ肥満細胞腫を移植した免疫不全マウスを用いて、新たな腫瘍の増殖抑制効果や確立した腫瘍に対する縮小効果について評価試験を開始した。すなわち、すでに松田が免疫不全マウスを用いて移植・継代に成功している数種類のイヌ肥満細胞腫5mm^3を4〜5週齢の免疫不全マウスの背部に再移植し、移植直後あるいは腫瘍が100mg程度に増殖してから、さまざまな濃度の新規分指標的治療薬を投与、経時的に腫瘍の大きさを、国際的な計算式に基づいてvolumeとweightを算出し評価している。
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