研究課題
基盤研究(A)
[目的]血管平滑筋におけるα-アドレナリン受容器発現が、運動時の圧反射性筋血流調節に及ぼす効果を、ヒトおよび実験動物を用いて明かにすることである。[ヒト用いた実験](1)測定方法の確立・筋血管コンダクタンスの測定:若年被験者を対象に、phenylephrineを、体血圧が上昇しない程度の量を、上腕動脈から投与し、その際の血流変化から筋血管コンダクタンスをもとめ、α-アドレナリン性筋血管収縮能を決定した。・血圧反射ゲインの測定:自発性血圧動揺に対する心拍数と筋交感神経活動の反応から「自発性血圧反射ゲイン」を、また、末梢血管よりphenylephrine、sodium-nitroprussideを投与し、動脈血圧を変化させた際の、筋交感神経、心拍数の応答から「薬剤誘導性血圧反射ゲイン」を決定した。(2)起立性頻脈症候群(POTS)患者への応用POTS患者ではα-アドレナリン性血管収縮は正常だが、立位の安静時、運動時に一回心拍出量が正常者に比べ低く、それが頻脈を惹き起こすが、それでも血圧の維持を困難にすることが明らかとなった。(3)運動トレーニングの影響運動トレーニング後には、α-アドレナリン性筋血管収縮能が低下し、代償性に圧反射ゲインが向上していることが示唆する結果を得た。[マウスを用いた研究]低血液量負荷時の圧反射ゲインの変化を正常マウスとバゾプレッシンVla受容体欠損マウスで比較した。その結果、圧反射ゲインは、正常マウスでは上昇したが、欠損マウスではむしろ低下した。[結論]持久性運動トレーニング後の圧反射ゲインの上昇に、中枢性のバゾプレッシンVla受容体が関与する可能性が示唆された。また、POTS患者の結果から、この圧反射ゲインの上昇は、末梢血管のα-アドレナリン性血管収縮能の低下によって特異的に惹き起こされることが示唆された。
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